アフリカ蛸 & アルパカのセーター

 昨日、時々行く鮨屋に行った。「今日の刺身定食の刺身は何ですか?」と大将に尋ねると、「イカとタコ」と答えた。「それなら結構」と言うと、「イカとタコ、お嫌いですか?」と、反対に訊かれた。「おいしくないから食べたくありません。ところで、タコはどこのタコ?」とさらに尋ねると、「アフリカからですよ」、とのこと。丁度、私が坐っているカウンターの目の前にある冷蔵室の中にそのタコが置かれてあったので、まじまじと見た。
 「アフリカの人はタコを食べないけれど、日本人が食べると知ってからは、アフリカの人は夢中でタコを獲っているそうです。その影響で、アフリカからタコが逃げ出したみたいですよ」
 「私は岡山県下津井のタコ専門店でおいしいタコを食べたことがあるので、もう他所のタコは食べたくありません」と、私。
 夕方、セーターを買おうと思って入った店で気に入ったものがみつかった。アルパカのセーターである。アルパカと言えば、ペルーのアンデス山脈。なのに、ミャンマー製であった。店主は言った。「ペルーからミャンマーにベビーアルパカの糸を送らせて、ミャンマーで日本の会社が製造させているのです」
 一日にして、アフリカやら、アンデスやら、ミャンマーという国々のことに触れ、面白いといえば面白かった。