大分旅行(8)

披露宴が行われた老舗料亭の名前は「喜楽菴」という。帰京後、結婚式の様子を兄に電話で伝えたところ、兄は昔の話を言い出した。
 「昭和28年(1953年)に香川県で国体が有った時に、大分県の臼杵高校のバレー部の選手がうちの旅館に泊まったが、その時の選手のひとりが、自分の家は臼杵で一番古い料亭です、と言っていたよ」
 それを聞いて、私は早速、喜楽菴の料亭のHPでチェックしてみた。もし、そのバレーボール選手が御健在であれば、77歳位になられる。披露宴を取り仕切っていた女将は若女将であった。先代の女将は引退しておられるが、機会があれば、その料亭に問合せをしてみたいと思っている。
 花嫁も臼杵高校の現役の教師であった。61年前に私の家は臼杵市と御縁があったが、こうしてその御縁が復活し、その不思議さをかみしめている。