アンコール と あんこ

昨日、フランス語の授業で面白いことがあった。生徒が「アンコール」と言うと、その発音があまりにも日本語的であったために、フランス語講師は「あんこ? ウィ ウィ 好きです」と答えた。そして、さらに続けた。「私の家族はみんな、あんこが好きです。主人はバゲットにあんこをぬって食べてます」
 我々生徒は顔を見合わせた。発音が悪いと、こんなことになるんだなあと思った。和食がユネスコの世界無形文化遺産に登録されたばかりだから、和食についてフランス語で大いに論じることができる日が来るといいのだが、おそらく来そうもない。だが、目標が無いと、語学力はつかない。無理にでも目標を設定するのは肝要。
 来週、フランス語クラスはフランス・レストランで忘年会をする。そのため、授業中に先生がレストランに予約を入れた。「フランス語で予約しますから、よく聞いてくださいね」と言われたので、我々生徒は緊張したが、電話を取った予約係は日本の女性であった。フランス語がわからない。先生はずっとフランス語で押し通した。2分後、フランス人男性がやっとこさ電話に出た。おそらくシェフだと思う。先生の生きたフランス語会話を聞くことができて、とても楽しいひと時であった。