山と山脈

詩人である長田弘氏(1939-2015)が2013年に日本記者クラブで講演しているユーチューブを見ていると、彼が発した或る指摘にはっとした。

「福島県出身の私は、山は連なっているのが山だと思っていました。ところが、香川県出身の人と話した時、山はこうだよと言って、1回だけ手で三角形を示しました。山に対するイメージが全く異なりました」

言われてみればそうだ。『智恵子抄』に出て来る安達太良山を見に行ったことがあるが、山が連なっていた。一方、香川県の山は讃岐富士だけ。おむすびの形をしており、実に可愛い。福島県は詩人をたくさん輩出しているが、山々を見ながら言葉を紡いでいったのであろう。