春の気配に誘われて、問合せ多し

昨日は暖かかった。今日も3月上旬並みの気温とのこと。これで、梅もかなり咲き出すことであろう。家の近くのブティックのショー・ウィンドーはもう春から初夏にかけての洋服に変わっている。
 昨日は、なんだか不思議なくらい問合せが有った。そして、来訪者と見学者がそれぞれ1名ずつ、教室にみえた。祭日であったが、泰日文化倶楽部は授業を実施しているので、見学者には授業の様子がよくわかっていただけた。彼は明後日からタイへ出張とのこと。したがって、入会は3月からという意思表示をされた。
 これからタイ語を習いたいという方達のお話をうかがっていると、趣味ではなくて、仕事に直結している方が多いことがわかった。日本とタイの両国間に於けるビジネスがますます活発になってきていることの表れだ。
 タイ語を習っていて損をするものは全くない。得することばかり。タイ語を習いたいと思い立ったら、決断はお早めに。ぐずぐずしていると、あっという間に1年や2年が過ぎてしまいます…..。

大仏様 と マンゴー

昨日、タイ人と一緒に鎌倉へ行った。何年ぶりであろうか……。この寒いのに、修学旅行生がたくさんいた。体つきから見て、どうやら中学生のようだ。課題の感想文を書いている姿が可愛いらしい。
 もちろん、タイ人観光客や中国人観光客、それにベトナム人観光客も見かけた。これほど鎌倉大仏が賑わっているとは想定外であったので、大仏様に「ご苦労様」と、ねぎらいの声をかけると、「すべての願いを静かに聞いているぞ」という返事が聞こえてきた(ような気がする)。
 ところで、大仏様の台座の前にお供えされた供物だが、八朔のようなミカンの他に、マンゴーが5個ほど有った。神社仏閣でマンゴーがお供えされているとは! しかも大きなマンゴーだから、タイのマンゴーに違いない。アジアからの観光客が多いから、供物まで国際色豊かに演出しているのであろうか?
 夜、教室に寄って、タイ人講師にその話をすると、彼女は次なる意見を述べた。
 「以前、大仏様に祈願したタイ人が、タイへ帰国して、やがて願いが成就したんですよ。だから、御礼参りにマンゴーを持ってきたのよ」
 それを聞いた私は、ああ、なるほど、そのような見方もあるんだなあと思った。

手仕事 

先日、NHKで「逸品」というタイトルの番組を見ていると、冒頭からいきなり目白が出てきて、公園でママさんグループと子供達がランチをしている光景が紹介された。ポイントはランチを入れた弁当かごであった。やがて築地に場面が切り替わり、魚を買付けに来ている人達がいずれも皆、竹かごを持って市場を歩きまわっているという映像になった。
 それらのかご製品が、鳥越かごと呼ばれ、岩手県鳥越地区で千年に亘って連綿として手作りされてきたことを初めて知った。作っているご夫婦はいずれも後期高齢者(84歳と79歳)。「この地方は何もないですから。ただひたすら作っているだけですよ」と、謙虚に言っておられたのが印象的であった。
 『大停滞の時代を超えて』(山崎正和 中央公論新社 2013年)の中に、「手づくりの意味の変遷」という項目がある。「示唆的なのは、手仕事が道具を介して素材の抵抗を人に伝え、対象の反作用を精神に与えるという事実であろう。頭が一方的に機械に命令を下す作業は、効率という点ではめざましいものがあるが、けっして逆に精神を刺激する力を持たない」という文章が気に入った。
 毎日、淡々と鳥越かごを編まれる老夫婦。おそらく百歳まででも同じ調子で編まれることであろう。

バンコクの元生徒さんから近況報告

今朝、メールをチェックすると、バンコク在住の元生徒さんから近況報告が届いていた。
 それを要約すると、バンコクに来て3ヶ月が過ぎ、今はタイ語学校に通っているが、直説法、すなわち、タイ語だけの授業であるにもかかわらず、泰日文化倶楽部で学んでいたおかげで、単語が聞き取れた時にはとても嬉しいということであった。タイ語が少しわかるということで、恐さもうすれ、バンコクの生活になじむことができていること、御主人は仕事が忙しいために学校に通えないので、彼女が習ってきたことを家で教えておられるとも書いてあった。そして、泰日文化倶楽部での勉強が楽しかったことを友人に話したところ、その友人がさっそく見学に行ったそうです、とも。
 そういえば、先週の土曜日、一人の女性が「タイ語入門 土曜日11:00」のクラスに見学に見えた。教室の雰囲気を味わってもらえたと思う。
 泰日文化倶楽部は口コミで持っている。皆さん、大いに紹介してください。

漢字のテスト

昨年5月からタイ語を教えに来てくれているT君は、毎日、真面目に日本語学校に通っている。その学校ではよくテストがあるようだが、「どうだった?」と尋ねると、「大丈夫です」と彼は答える。だから、私は安心して、彼に手伝ってもらっているという訳だ。
 一昨日、漢字のテストが有ったが、その結果は、漢字の読み方がひとつだけ間違ったとのこと。大変に悔しがっていた。
 「自然(しぜん)、偶然(ぐうぜん)、全然(ぜんぜん)、当然(とうぜん)は読めたのですが、天然をてんぜんと読んでしまい、だめでした。てんねんと書かなくてはならなかったのに」
 なるほど、出題者はそのような間違いをしてくれることを期待して問題の作成にあたったことであろう。
 自然は、仏教的には<じねん>とも読む。とろろ芋は自然薯(じねんじょ)ともいう。日本人でさえも難しい。ましてや外国人には。

日本人講師から学ぶこと

一昨日、H先生に特別講義をお願いした。H先生はタイ生まれのタイ育ちだから、発音はタイ人と100%同じ。しかし、れっきとした日本人だ。
 そのH先生に上智大学でタイ語を教えたのが私。何とも変な話だが、彼は謙虚に言った。
 「僕はタイ語をタイ語として習ったことがありませんから」
 我々が文法を考えずに日本語を自然に話すのと同じだ。
 外国語と言えば、ネイティブ講師が尊ばれるが、日本語講師の存在価値をあなどってはいけない。日本人としての思いや気持ち、そして、タイ人との考え方の相違を彼が細やかに列挙してくれたので、タイ語がとても面白く感じられた。タイ人講師には日本人の疑問点はなかなかわからない。日本人講師はそこがよくわかっている。

個人レッスン

昨日は雪情報のため、個人レッスンのT子さんが授業に来られるか否か、心配であった。おそらく欠席の電話が入ってくるであろうと思っていたが、電話はなかった。そして、時間通りに元気な姿で現れた。
 第7回目の授業。これが最終回。来月にはバンコクへ御家族みんなで転勤だ。これから5年間の駐在生活。大いに楽しんでもらいたい。
 現在、もう一人、個人レッスンを受けている方がおられるが、その方は目下、バンコクへ出張中。どことなくさびしい…….。
 すると、午後になってからセミ・プライベートを受講したいというメールが入ってきた。とても不思議だ。一人去ると、すぐ誰かが入って来る。こうして泰日文化倶楽部は続いている。

聞き間違えやすい単語や表現

入門クラスのテキストの後半に<砂糖 ナムターン nam-taan>という単語が出てくる。しかし、日本人には、末子音の[n]の発音が難しいので、<涙 ナムター nam-taa>になってしまうケースが多い。
 いくら発音しても<涙>という発音になってしまう生徒はこう言った。
 「ナムターなら、タイの歌の歌詞でいつも聞いているものですから」
 なるほど、彼はタイの歌からタイ語に親しんでいるというわけだ。
 昨日、「タイ語中級 水曜日15:00」を代講した。私と同年齢の男性が、家では奥様に代わって料理を作っておられるとおっしゃった。すかさず私は尋ねた。
 「ทำอาหาร ๓ มื้อหรือคะ 3食、料理を作っておられるのですか?」
 すると、彼は答えた。「ทำอาหารเสมอครับ いつも作っております」
 私は ๓ มื้อ(サームムー 3食)という単語を使い、「朝・昼・晩、作っているのですか?」と尋ねたつもりであったが、彼は、「เสมอ サムァー いつも」と聞こえたようだ。
 いずれにせよ、問答的には成立しているのでまったく問題はないが、なるほど、聞き間違えやすい単語や表現がまだまだあることがわかって、私のほうこそ勉強になった。

上達は発声から

今日は立春。今朝の東京の温度は1.6度。明日はまた雪らしい。しかし、桜の木には米粒の3分の1くらいの大きさの蕾がついている。都内の有名中学の合格発表が有った。自然も人も春に向かって走り続けている。
 代講していつも思うこと、それは、生徒の口の開け方、動かし方が少ないということだ。タイ人講師に一方的にしゃべらせ、「わかりましたか?」と問われれば、「わかりました」と答えるだけではいけない。もう少し自分の殻を破って、90分の中で半分、すなわち、45分は大いに発声してもらいたい。
 最近、65歳以上の高齢者の中で、5人に1人が認知症だというニュースが流されている。近い将来には4人に1人がなるとか….。
 認知症は個人差があるが、それはさておき、とにかく発音、発声することは、健康にいい。外国語を勉強すると、幅広い情報にも関心が及ぶ。
 現役の生徒さんは、これから先もタイ語の勉強を続けてください! そして、発音、発声を心がけて、脳を活性化させましょう!

転勤の季節

昨晩、「タイ語初級 月曜日19:30」のクラスを代講したが、その際、2ヶ月ばかり休学していた女性が教室に姿を現した。タイ語を学ぶ意欲が感じられ、とても嬉しかった。
 ところが、別の男性からこう言われた。「4月からは勉強に来られません。離島に転勤が決まりましたから。離島にタイ人がいるといいんですが….」
 級友達は皆びっくり。「いないでしょうね」と、すかさず言った。
 昨日、元生徒からメールを頂いたが、それはタイ駐在が終わって、本帰国した通知であった。タイで見つけた奥様は数ヶ月後には来日されるようだ。日系企業で通訳として働いていた女性なので、日本語は上手だ。だから日本での初めての生活にも全く問題は無いと思われる。
 2月、3月は転勤、転職、引越しのピーク。Y子さんは通勤地獄を避けるためにもうすぐ神楽坂に引っ越されるとのこと。泰日文化倶楽部まで東西線でわずか2駅。通学しやすくなるわけだから、もっとたくさん勉強に来てもらいたい。