金メダル & 銀メダル

 羽生選手の金メダル、そして、葛西選手の銀メダルで、テレビは一日中、その話題でもちきりだ。
 ところで、アナウンサーやレポーターの発音を聞いていると、私には銀メダルが金メダルに近いように聞こえる。聴力が鈍ってきているのかなあと心配になったが、その理由は、タイ語のせいかもしれない。
 タイ語を教える際、無気音のkaa,kii,kuu,kee,koo と有気音のkhaa,khii,khuu,khee,khoo を指導するが、日本人にはその違いを聞き取るのがものすごく不得手である。聞き取れないから、正しく発音することができない。
 無気音のkaa を説明する時、私は、「ガー」と「カー」のカタカナを白板に書き、濁音の「ガ―」の点を一つとり、生徒には、「ガ-」と「カー」の間ですよと言うことにしているが、彼らには発音が極めて難しいようだ。
 タイ人が発音すると、「長野」も、「中野」もほとんど同じに聞こえる。ということは、タイ人にとっても、日本語の「ガ-」と「カー」がよく分かっていないと言えよう。
 金メダルを狙ってきたスポーツ選手に対して、「金でも銀でもいいじゃないですか」と言うと、失礼になるかもしれないが、「金」に限りなく近い「銀」も有るはずだ。

義務(หน้าที่) vs 責務(ภาระ)

昨日、「タイ語中級 土曜日14:00」のクラスの生徒さんが、タイ人講師に質問した。
 「หน้าที่ と ภาระ の意味の違いを教えてください」
 タイ人講師は丁寧に説明した。横でいた私も実例を挙げて、分かりやすく説明した。「หน้าที่(ナーティー)は、子供の義務、社会人としての義務、職務は何であるか、というように使われます。それに対して、ภาระ〈パーラ)は、子供を育て上げて、親としての責務、任務、すなわち、親としてのつとめが終わった、というように使います」
 辞書を引いても、よく似た意味の場合、使い方がわからないことが多い。例題を伴って、使い方を覚える必要がある。
 そういう意味では、タイの小学校の教科書を何度も繰り返して読むといい。そして、話の内容を覚えると、類似性のある単語の用法が自然に身についていくこと、請け合いだ。

雪かき という単語

 昨日は、朝から夜の授業を休講にすべきか否かでずっと迷っていた。午後になって、金曜日のクラスを担当されているボン先生に教室に来ることができるかどうかを電話でたずねると、「大丈夫です」という元気な返事をもらった。私もスタンバイするつもりであったので、普段通り、授業を実施することにした。あとは、生徒それぞれの判断にまかせ、夜を待った。
 生徒達の中で、神奈川県や埼玉県に住んでおられる方達は、「帰りの電車がなくなると困りますので、休みます」というメール連絡をしてくださったので、欠席であることは了解した。しかし、高田馬場1丁目や落合に住んでおられる超近隣の住民である生徒達は絶対に休むはずがないので、彼らを待った。
 ボン講師の授業を横で聞いていると、この1週間は雪の話が多かった。中でも、「雪かき ตักหิมะ」という単語を頻繁に取り上げていた。「ตัก すくう」という単語は、「御飯をよそう ตักข้าว」、「水をすくう ตักน้ำ」、「スープを椀に入れる ตักซุป」 そして、「托鉢 ตักบาตร」の中で使われる動詞だ。(注:托鉢の場合は、タイでは善男善女が僧侶の鉢の中にご飯を掬って入れることであって、日本語の使い方とは逆である。)
 
 

「タイ語入門 木曜日20:30」

 昨年10月から開講した「タイ語入門 木曜日20:30」のクラスは、昨晩も順調に、快適に、かつ、楽しく実施された。
 しかし、テキスト『タイ語入門』は、第15課に入り、現在完了の疑問文の文型が出てきているので、生徒達は「難しい!」と、正直に言った。
 ① ご飯、食べた? ② 仕事、終わった? ③ 結婚してるの、それとも、まだ? ④ 卒業しましたか、まだですか? 
 生徒達にとって、何が一番難しいかと言うと、それは、発音である。タイ人講師の中でも、とびきり発音がきれいな講師にお願いをしているが、先生の発音に近い発音をするにはまだまだ耳が十分に働いていない。
 このクラスは約30時間、勉強してきたが、みんな継続してよく頑張っている。この調子で、『タイ語入門』のテキストを終え、4月からは「タイ語初級」に進級したいものである。
 夜10時に授業が終わると、数人の生徒達は教室近くにあるタイ料理店へと向かった。美味しいタイ料理を食べながら、店員さんとタイ語をしゃべるそうだ。何ごとも実践が一番!

ミミ先生、有難うございます!

 昨晩、出講して来られたミミ先生が、私を見るなり、「忙しいので、今日でやめさせてください」と言った。あまりにも突然であったので、びっくり。
 しかし、理由を尋ねると、論文を書くのに忙しいこと、そして、就職が決まったので、4月にはタイへ帰ることにした、ということが分かったので、彼女の頼みに私はすかさず応じた。
 ミミ先生はバンコクのアソークにある歯科医院で歯医者さんとして働くことが決まっている。3年の留学生活を無事に送り、日本の最新の医療技術を学んで帰国するということは、なんとすばらしいことか!
 私の考えは次の通りである。留学生として来日したならば、学業に専念し、留学期間が終わればタイに戻ること、そして、タイで地道に働くこと、それが一番すばらしい生き方だと思う。日本に居残れば、確かにすごいお金が稼げるが、それは金銭感覚を狂わせる。
 タイはいつまでも政治情勢が混乱している。海外で真面目に学んだ若い人達が、タイに戻り、タイ国、そして、タイ人のために働き、タイの本来あるべき姿に関して、皆で考えてもらいたい。

火曜日のクラス

 泰日文化倶楽部では、目下、グループ・レッスンとして、30クラスを開講している。以前は、日曜日に習いに来られる方が多かったが、最近は少なくなった。そして、月曜日も祭日や振替え休日になることが多いので、グループ・レッスンとしては1クラスだけである。
 昨日の火曜日は、たまたま建国記念日で祭日となってしまったが、生徒さんは数人を除き、いつものように元気に教室に現れた。むしろ、タイ人講師が忘れていはしないかと心配になり、私はスタンバイした。定時になっても現れない。授業を始めることにした。5分遅れで講師到着。「皆さんのためにチョコレートを買いに行って来ました!」
 火曜日のクラスをご紹介すると、午前11時30分から「タイ語中級」がスタートする。中年の星達が楽しく仲良く勉強しておられる。
 ついで、午後1時30分から「タイ語上級」。このクラスは会話を中心としたクラスである。レベルは極めて高い。
 午後3時からは、「タイ語中級」で、タイ語で書かれたイソップ物語を講読している。
 午後7時からは、「タイ語初級」が始まる。タイ語入門を終えた生徒達が、いよいよ本格的に勉強するクラスである。
 火曜日最後のクラスは午後8時30分の「タイ語入門」である。昨晩は2名の生徒達が熱心に勉強された。
 かくして、火曜日は、タイ語入門から上級まですべてそろっており、時たま、個人レッスンも入ってくるので、とても活気のある曜日である。

雪うるい

 近所の鮨屋へ行くと、「うるい」という山菜を出してくれた。生まれて初めて食した。山形に親戚がいるという大将は、いつも山形県の珍しいものを付け合せとして提供してくれる。「雪の中にひっそりと隠れていたから、ほら、透き通るような白さでしょ」、と言われると、なるほど、ついつい、うっとりとした。
 帰宅して、ネットで調べると、オオバギボウシという名前で、湿った場所に育つということがわかった。ラッパ状の葉先から、そのような名前がついたのであろうが、ギボウシは、橋の欄干や神社仏閣の手すりに使われている擬宝珠(ぎぼし)から由来していることは間違いない。
 「アジア女性のための華道教室」で、よくギボシという葉を使って生けることがある。そのたびに、華道講師から擬宝珠から由来した名前だと説明されるので、よく頭に入っている。
 早春を告げる「雪うるい」。山形の人々には自慢の食べ物らしい。

場所のカタカナ表記

 真面目にソチ・オリンピックを見ているうちに、昼と夜がひっくり返ってしまった。朝起きて、ニュースで結果を知ればいいのかもしれないが、やはりライブ(実況中継)を見るほうが、ワクワク感が違う。
 ところで、掃除をしていると、帝国書院発行(平成15年)の地図帳が出てきたので、ソチの位置を調べた。黒海に臨んでいるので、すぐに見つかった。しかし、ソチではなくて、ソーチと書いていた。
 そこで、ネットで調べると、ソチ、ソーチと両方の記述が有った。ついでに、周辺の都市の名前を見ていると、地図帳では、ツアブセが、ネットではトゥアブセと書かれてあった。
 よく聞かれる話の一つに、「バンコクですか? バンコックですか?」というのがある。日本ではNHKがバンコクと放送しているので、それが定着してしまっているが、欧米人はBangkok(バンコック)の発音だ。だが、タイ人はそんなこと気にもしていない。何故なら、กรุงเทพฯ (クルンテープ)と呼称しているから。
 地名のほかにも、人名や固有名詞のカタカナ表記は、短母音にするか、それとも、長母音にするかで迷うことが多い。表記と、実際に聞こえる音は、聞く人の感覚にもよるし、長母音ばかりが並ぶと、間延びした感じがぬぐえないので、いつしか短母音化の傾向が生じているような気がする。

はぼろ温泉サンセットプラザ

 もしも昨日、札幌入りをしているならば、今日は高速バスに乗り、今晩は、日本海が一望できる「はぼろ温泉サンセットプラザ」に宿泊することになっていた。教え子推奨のホテルである。単身赴任中の元生徒から、あらかじめシティー・マップとホテルのパンフレットが送られて来ていたが、添書きには次のように書かれていた。
 「北海道人でさえ、羽幌ってどこだっけ?」という土地に、先生が来てくれることに、とても ดีใจมากครับ!! 羽幌町は人口6000人程の小さな漁師町ですが、甘えびの漁獲量は日本一で、ホタテ、ウニ等、海産物のおいしい町なので、楽しみに! 道中、羽幌町に近づくにつれて風車群が見えてきますが、風の強い町なので、帽子と手袋を持って来て下さい。では、2月9日楽しみにしています」
 そして、今晩の食事は、「栄福鮨」という店に行って、女将が握る鮨を堪能することになっていた。この店は昭和33年から開業され、今は3代目(女将)が継承しておられるとのこと。42歳で店を継いだ女将は24年間、店を守っている。私も泰日文化倶楽部を創設したのが42歳の時。25年やって来たので、この女将とほぼ同じだ。お会いして、大いに語り会いたかった。

ブーツ買い

 本来であれば、今頃は札幌で、教え子達とジンギスカン鍋を食べているはずである。だが、東京が20年ぶりの大雪となり、飛行機が飛ばなかった。もしかしてと思って、羽田まで行ったものの、やはり駄目だった。
 同じく足止めをくらった元生徒1名とレストランに行き、暴風雪の滑走路を見ながら、久しぶりに話し込んだ。
 今回の北海道行きにあたって、私はブーツを買おうと思い、浅草まで出かけた。しかし、いずれのブーツも気に入らない。履き心地が悪かったからである。靴底を見ると、バングラデシュ製であったり、ベトナム製であったり。カンボジア製もあった。
 これらの靴は廉価だ。安いのは魅力的だが、一番、心配したのは、いずれの靴底もつるつる状態であるため、絶対に滑ると直感したからだ。
 結局のところ、泰日文化倶楽部のすぐ近くにある靴店で購入することに決めた。ご近所さんにお金を落としてあげようと思ったからである。値引きしない店なので、滅茶苦茶に高かった。しかし、日本の有名なメーカーなので、防水も完璧で、なおかつ、靴底がすべらないようになっていた。
 かくして、雪の中を羽田往復する時、電車のホーム上にあるシャーベット状の雪にも足元を取られることはなかった。