昨日、個人レッスン後、泰日文化倶楽部の近くにある蕎麦屋へ行った。もう30年も行っている店だから、店の皆さんとは懇意だ。
この店は入り口の自動ドア近くに置いてある手水鉢の中に金魚を飼っている。金魚は3匹。いずれも1.5cmくらいの小さな金魚で、見栄えは全くしない。
「いつ見ても同じ大きさみたいですけど、金魚、大きくならないの?」と私は尋ねた。
「大きくなると、自分からジャンプして飛び出すんです。朝、床の上で死んでます」と、お店の人。
「それじゃあ、まるで人間の飛び降り自殺と同じですね」と、私。
窮屈さを覚えると、あるいは、老いを悟ったものは、どこかへ消える。生物の摂理かもしれない….。だが、消えることはないじゃないか。新たなる身の丈に合った空間を求め、五感をふりしぼって、与えられた「一回限りの生」に輝きを加えようではないか。