バンコク在住であった元生徒さんの訃報が入って来たのは先月末。それからというもの、彼が在籍したクラスでの勉強風景を思い浮かべながら複雑な気持ちにおちいっていた。しかし、昨夜、彼の散骨の様子を写した動画が送られて来たのを見てようやく安堵した。彼の遺灰が彼の愛したチョンブリの海に静かに抱かれたからである。
その後、私は眠りについた。そして夢を見た。仏教講座に参加し、初心者として仏教を学ぶ喜びにひたっている夢である。さらには、渡し船に乗ってどこかの湖を横切っている夢も見た。空気がきれいで爽快であった。心はおだやかな浮揚感でいっぱい。
タイを愛する日本人は多い。日本で死のうがタイで死のうがどちらでもよい。ただ言えること、それはシャム湾の海は碧くて透明。そして空も海も広くておだやか。シャム湾全体が母の胎なのである。