異名(ฉายา)

 異名のことをタイ語では「ฉายา」という。『タイ日辞典』(冨田竹二郎編纂)を引くと、「得度するときにつけてもらうパーリ語の法名。転じて、<あだ名>」と書いてある。各界に於いて強烈な働きを見せた人には、良い意味でも悪い意味でも異名がつけられるのが常だ。

 立花隆氏の異名は「知の巨人」。片や、彼によって政治家生命を絶たれた田中角栄は「(目白の)闇将軍」、とか、「今太閤」。長嶋茂雄は「ミスター」。松井秀喜は「ゴジラ」。美空ひばりは「御嬢」。淡谷のり子は「ブルースの女王」、梅沢富美男は「下町の玉三郎」。

 最近聞く異名のうち傑作なのはIOCのバッハ会長の「ぼったくり男爵」である。もうすぐ彼は来日する。広島訪問をゴリ押ししているそうだから、「ゴリ押し男爵」と呼んでもよかろう。今日も雨だ。自宅でいる人達はいろいろな異名を調べて、面白おかしく過ごそう。