久方の光のどけき

 一昨日、茶道教室の床の間に掲げられた軸は茶道講師がお書きになられた書で、古今和歌集、及び、百人一首の和歌であった。

 久方の光のとけき春の日に しつ心なく花の散るらむ(紀友則)

 茶道講師は、昔のまま、濁音抜きで書いておられる。<のどけき>は→ <のとけき>、そして、<しづ心なく>は→ <しつ心なく>、というように。
 今の季節にふさわしい和歌である。たまにはタイ語を忘れて、万葉集や古今和歌集に「和」を求めたいものだ。