高田馬場のベトナム人

高田馬場には日本語学校が数校有るので、アジア諸国から来ている若者達とはいつもすれ違っている。彼らが話す言葉のうち、ベトナム語を聞く機会が最近、極めて多くなった。
 泰日文化倶楽部が入っている雑居ビルには中国人、ミャンマー人が事務所を構えているが、去年からはベトナム人ともエレベーターで一緒になることが多くなった。
 昨日も二人の若者と一緒になったので、念のために尋ねてみた。
 「どちらのお国の方ですか?」
 「ベトナムです」とすかさず返事がかえってきた。その発音がとても明瞭で力強く、自信にあふれていた。何のビジネスをしているのかはわからないが、日本人の数倍のエネルギーが感じとれた。
 着物の縫製はかなり前からベトナムで行われている。11月に私は着物を注文したが、呉服屋の店主が「少しお時間をください」と言った。今頃、ベトナム人が縫っているのかもしれない。