或る小説批評

 昨日、親戚の女性(私と同い年)から、ミニ小説本が送られて来た。
 「また作りました! よろしくお願いします」
 私はすかさず読んで、すぐに批評を書いて、LINEで知らせた。

 「第一話について= 西洋の寓話と仏教の輪廻転生がうまく融合したような筋の展開で、読者を飽きさせることがありませんね。終りが無い物語として、先が楽しみになりました。人間の本性である強欲と業が、明るく、読みやすく描写されています」
 「第二話について= この作品も一気呵成に読ませていただきました。とにかく読みやすいです。心理描写も上手です。無意識の流れが読者をぐいぐいと引っ張って行きます。あなたの書くエネルギーに乾杯! 前回、頂戴した作品よりも、より文学作品としての艶が感じ取れました。書き続けておられる持続力、、刺激になりました」
 彼女から返信が来た。「もう、なんとお返事していいかわかりません。私はただ書きたいだけで、自分が楽しみながら書いているだけで、計算がありませんから、構造的にしっかりしているかどうか、わかりません。こんな丁寧な批評を頂けてうれしいです。ありがとう」