或る禅僧の生活

或る禅僧が書いた本を読み始めたが、なかなかに興味深い。彼は次のように書いておられる。そして、105歳で天寿を全うされた。

1.私の現在の生活は三分の一生活です。

2.すなわち三分の一は宗教者としての深奥にひそむ任務、三分の一は雑用(遊びと称している)、三分の一は体を横にする。

3.一日をこのように三つに分けてくらしている。

4.朝は茶粥二杯、梅干し一つ、菓子半分、薄茶一服。

5.昼はうどんのみ。 夜はあり合わせのもの。いただきもので五勺の酒とめし一椀、みそ汁一椀半、あり合わせのジュース一杯。

6.家にはよけいなものはいっさいおかない。必要具のみ。

7.訪問客があればお目にかかるが、こちらからはよほどのことでない以上伺わない。

8.テレビ、ラジオはいっさい見ない、聞かない。

9.うっかりすると、朝から晩までひと言も言わない日もある。