クラシック喫茶店のマスター

昨日、久々にレコードを聴かせてくれる「ビブリオクラシック」へ行った。男性客が3名いた。
 Aさんがマスターに言った。「『田園』をかけてください。B面だけでいいです。帰ってテレビを見ますから」
 Aさんが去った後、Bさんが話し始めた。「私もレコードを2千枚買いました。私の時代は一日のバイト代が600円。3日バイトして、やっとレコードが買えたんです。マスターはすごい。1万2千枚の蒐集ですからね。」
 CさんがB さんにレコード会社について尋ね始めた。Bさんの知識はものすごく詳しかった。彼の記憶力に私はうなった。
 そこへマスターも会話に入って来た。そして、「今日、私、テレビに出るんです。『よじごじ』という番組です」と言った。
 時計を見ると、あと40分ある。私は3時半にそこを出て、急いで家に帰った。番組は3時40分から始まる。見事なまでに間に合った。レコード会社でレコードが作製されていく様子がよくわかった。冒頭にマスターが登場。すばらしい表情であった。早く帰ったAさんもちゃんと映っていた。