白いタイの陶器

一昨日、シーツを買いに雑司ヶ谷にある布団屋へ行った。そこは昔ながらの布団屋の雰囲気をずっと保っているので、私は20年来、贔屓にしている。江戸時代からやっていると言われれば、そうだと思ってしまいそうだ。
 そこの店には寝具とは全く関係ないものが入り口のガラスケースに陳列されている。アジアの陶器やガラス製品だ。値札はついているが売れている様子は全くない。
 上段に白い陶器が3点。高さ5センチ程度。形は仏塔。値札にはタイ製と書かれてあった。中段にはインドの陶器、下段にはアフガニスタンのガラス製品。
 前々からずっと気になっていたので、奥さんにアジアのものを置いている理由を尋ねてみると、「主人の趣味です。主人は染色家ですが、仲間から手に入るのよ」、とのこと。
 それにしても、その白い仏塔のタイ陶器が気になって仕方がない。かと言って、買う気にはなれない。まるで遺灰入れにしか使い道がないからである。