雛人形 と 外国人

 昨日、デパートへチョコレートを買いに行った。大勢の女性に気おされたこと、そして、チョコレートの値段の高さにうんざりしたので、しばしトイレ近くのイスに座って休憩した。すると、すぐそばに雛人形を飾っていた。もちろん売り物である。
 フランス人らしき女性が赤ちゃんを抱いて雛人形を見てまわっている。そばに日本人の女性がいた。おそらくご主人のお母さんであろう。
 お母さんは雛人形を孫娘に買ってあげたそうであった。だが、外国人のママはかなりしらけた表情……。何故ならば高すぎるからである。日本の伝統文化に対して、果たしてどのように思ったか?
 生活形態や居住空間が狭くなった現在、何十万円もする雛人形を購入し、一年に数週間だけ飾るのは考えものである。しかしながら、雛人形にたずさわる作家達や工芸士の伝統技術の保存を願うと、やはり買ってあげたくなる。