目下、指輪先生のお母様が来日中だ。お母様の写真がみたいと言うと、「今日、おばあちゃんの原宿に母と一緒に行って来ました」と言って、とげぬき地蔵で撮った二人の写真を見せてくださった。
母と娘なのに、まるで姉妹のように見えた。そこでお母様の年齢を尋ねたところ、「今年、還暦です。定年なので、退職後は頻繁に日本に来たいと言ってます」とのこと。
「お母様のお仕事を何ですか?」と訊くと、タマサート大学教授であると教えてくださった。指輪先生も現役のタマサート大学准教授。とても優秀な方達だ。
昨夜の授業で、話がお祖父様にまで及んだので、やはり写真を見せていただいた。「何歳かあててみてください」と、指輪先生。生徒達は、「お母さんが60歳だから、それから想像すると、おそらく85歳でしょう」と言った。しかし、私には70歳位にしか見えなかった。あまりにもかくしゃくとしておられるからだ。
「ちがいます。祖父は90歳。今でも現役で働いています。車も運転しています。祖父はシリラート病院の手術棟を設計しました。会社の社長2代に仕えて貢献して来たので、死ぬまで働いてくださいと言われています。祖母は中国から来ました。吝嗇家でいっぱいお金を貯めました」