凡人 & 聖人

生徒さんが毎週、翻訳して来られる文章の添削をしていたら、「ปุถุชน 凡人」と「พระอริยบุคคล 聖人」という単語が出て来た。小学校2年生の教科書に書かれた釈迦に関する話だが、使われている単語が極めて難しい。教師に教わりながらタイの小学生は小さい時から仏教の言葉に自然に触れていることになる。さすがは仏教国タイだ。
 「ปุถุชน」を辞書(『タイ日辞典』冨田竹次郎 1987)で引くと、「まだ多くの煩悩を棄て切れぬ人、まだ悟り切れぬ人、凡人、凡夫、普通の人」と書かれてあった。
 『Thai English Dictionary』(Bertha B. McFARLAND 1944)で「ปุถุชน」を引くと、「บุถุชน」へと誘導され、「a man of the lower classes or of low character; a common or ordinary man; one who is yet unconverted, as opposed to one who has entered the Eight-fold Path; a worldly, natural or unsanctioned man; a sinner」と説明されてあった。
 英語によるこの説明をキリスト教徒である多くの欧米人は果たして如何ように理解するのであろうか?