禅語「閑坐聴松風」

 先日、参加した茶道教室の床の間には、「閑坐聴松風」という禅語の御軸が掛けられてあった。読み方は、「かんざして しょうふうをきく」。その意味は、「静かに座り、釜の中でお湯がしゅんしゅんと沸きたつ音に耳を傾けて聴く」。
 一昨日あたりから涼しくなった。草むらから鈴虫の音が聞こえるとほっとする。虫たちは自分達の出番だとうれしそう…….。
 今年の夏は異常であった。猛暑は嫌いだ。台風も飽きた。夏の疲れは底知れず残っている。そして、日頃の仕事からおそわれるストレスたるや、つのる一方だ。こういう時にこそ、上述の「閑坐聴松風」の禅語が生きてくる。