鈴木牧之記念館と『北越雪譜』

ミニ同窓会の第2日目、幹事が「新潟に来たのなら、絶対に鈴木牧之記念館へ行くべきよ。新潟の人なら誰でも知っています、鈴木牧之のことを」と言って、塩沢宿に在るその記念館へ案内してくれた。
 鈴木牧之は、40年近くかけて『北越雪譜』(1837年)を江戸で出版し、それが当時のベストセラーとなったそうだ。幹事が用意してくれていたプリントには、次なる解説が有った。
 「江戸後期における越後魚沼の雪国の生活を活写した書籍。著者は現在の南魚沼市塩沢で縮(ちぢみ)仲買商・質屋を営んだ鈴木牧之。雪の結晶のスケッチから雪国の風俗・暮らし・方言・産業・奇譚まで、雪国の諸相が豊富な挿絵も交えて多角的かつ詳細に記されており、雪国百科事典ともいうべき資料的価値を持つ」
 温暖な四国で育った私、そして、かなりタイ人化している私にとって、雪国の生活の厳しさは、いまだもって、なかなかに想像しがたいものがある。