「豊」という漢字

昨日、仕事と仕事の合間に豊川稲荷に行った。十分なる時間が有ったので、靴を脱いで本殿に上がり、僧侶達の読経を聞いた。そして、境内の中にある数々の小さな社(やしろ)に手を合わせた。
 そして、明治3年創業のおいなり屋さんが豊川稲荷の境内のはずれで70年間もおいなりを売っていることを知り、そのおいなりを買って、境内のベンチで座っておいしくいただいた。おいなりを売っている老女の頭は明晰。おつりの計算も手さばきも実に早い。
 ところで、豊川稲荷をお参りして日頃からの謎(簡体字の由来)が解けてうれしかった。それは、「豊」の漢字の繁体字が大きな文字で書かれていたからである。「豊」の簡体字は、「三の左上から右下へ\を書き入れる」。草木が生い茂る様を表現しているそうだ。それを「山」の内空間の二つに入れ、山の下に「豆(注:上が膨らんで脚の長い大きな器を表わすとのこと)を書いた漢字になっていた。現代では、上部が「曲」になっているが、いずれにせよ、繁茂して旺盛である意味なので、実にめでたい。