青森旅情(14)

昨晩遅く帰京した。だが、貴重な見聞をしたので、この青森旅情はもう少し続けたい。
 昨日の午前中、三戸に在る櫛引八幡宮へ行き、国宝の「赤糸威鎧兜大袖付」と「白糸威褄取鎧兜大袖付」を鑑賞。青森県には国宝が3つ有るが、そのいずれもが八戸に有るというのが、八戸市の自慢でもある。たしかに、実に見事なお宝であった。
 そのあと、中心街の八日町というところにある「安藤昌益資料館」へ行った。ちらしには、こう書いてあった。
 「世界最初のエコロジスト。今から250年以上昔、自然の中での人の在り方を説き、平等を唱えた安藤昌益。その思想は、現代も多くの人々に受け入れられています」
 彼は独創的な発想で「字解」を試みたそうだ。館内のガイドが私に「男女という漢字2文字をどう読みますか?」と質問した。答えに窮する私。「ひと」と読むとのこと。医学を修めた安藤昌益は男女は平等という思想を実践していた。