鱧の天婦羅

 昨晩、近所のフランス料理店に友人をご招待した。そこの店は和風フレンチの色合いが濃く、年寄りには食べやすい料理ばかりを提供してくれる。
 オードブルの一品として、鱧(はも)の天婦羅が出た。正直言って、鱧は好きではない。骨が多いからである。しかし、骨の切り方が上手なシェフの手になると、骨は全く感じ取れないそうだ。たしかにとろけるような感触であった。
 鱧は夏を代表する魚。季節感を大切にしているシェフはすばらしい。鱧という漢字は「魚+豊」と書く。なんだかおめでたいイメージがわいてきた。「体」の旧漢字は「體」。骨をたくさん食べて、「骨+豊」→「體」を造っていこう。