母親から学んだ日本語

昨晩、ドイツ生まれでドイツ育ちの男性と食事をする機会が有った。彼は茶道講師の親友の息子さんだ。来日は4年ぶりだとのこと。
 お二人は30年以上の知り合いだから、話に花が咲き、実に楽しそうであった。私は彼に質問をした。
 「ドイツ生まれでドイツ育ちなのに、どうして完璧なる日本語を話すことができるの?」
 彼は答えた。「母が家で徹底的に教えました。日本語の教科書もちゃんと手に入れて来て、日本人として恥ずかしくない日本語を、母はたたき込みました」
 それを聞いて、立派なお母様だと思った。徹底的に教え込むという精神こそが貴重である。息子の将来を思って日本語を教え込んだが故に、彼は来日しても全く困ることはない。