女医さんのタイ語

年々、東京にタイ人が増えて来ている。先日会ったタイ女性から、診察を受けた医者が女医さんであり、その方が聴診器をあてながら、「マイペンライ」と言ってくださり、とても嬉しかったと聞かされた。
 この場の状況から言うと、「マイペンライ ไม่เป็นไร(大丈夫)」ではなくて、「マイペンアライ ไม่เป็นอะไร(どこも悪くありません)」というのが正しい。マイペンライは、<気にしないから大丈夫>、という意味で使うものだが、ひるがえって考えれば、日本語の<大丈夫>という言葉自体が、これまた玉虫色だ。しかしながら、私としてはタイ語を話す女医さんの姿勢にエールを送りたい。
 この女医さんは、4つの表現、すなわち、「こんにちは」、「お元気ですか?」、「有難う」、そして、「大丈夫」だけを話すそうだが、たったそれだけでも不安がいっぱいのタイ人にとっては嬉しいものだ。
 語学スクールへ行かなくても、語学は自分で勉強ができる。要は、必要性を感じて、自分で喋ってみようという姿勢が大切だと思う。