向島百花園の梅祭り

文化初年(1804年頃)、「新梅屋敷」と呼ばれる庶民的花園が墨田区東向島に一人の骨董商によって造られた。その後、文人墨客の協力を得て、百花繚乱の花が咲く向島百花園になったとパンフレットには書いてある。まだ一度も行ったことがなかったので、昨日、仕事の合間に寄ってみることにした。
 2月初旬から始まっている梅祭りは3月5日で終わり。したがって、花の盛りはとっくに過ぎていた。だが、それがかえってよかった。枝の具合がよく見えたからである。生け花を習っているので、枝の伸び方、曲がり方を観察するのが大切。江戸時代の絵師達の観察眼にまでは到底、及ばないものの…..。
 梅の枝もいいが、土を見ると、福寿草の花が顔を出していた。椿の「わびすけ」は、最後の華やかさをふりしぼっていた。あと10日もすれば、もう本当の春だ。植物はもう準備万端。我々人間も、新学期に向けて、心身共にさあ準備をしよう。