洋品店の店主の夢

昨日、浅草へ出かけた。雷門周辺は外国人でいっぱい。傘屋の店先には、タイ語で書かれた傘の説明も有った。
 私は国際通りを真っ直ぐ進み、それから千束商店街に入って行くと、閉店を知らせる洋品店の貼り紙が目にとまったので、その店の中へ。店主が言った。
 「息子がやめろというので、私も決心がつきました。ここで60年間、商売をやって来ましたが、これでやっと大好きな絵に没頭できます。84歳!」
 店内を見回すと、入賞した油絵が飾られていた。沖縄の海、そして、田舎の風景、等が描かれている。風景が好きなおじいさんだ。
 私が感化されたのは彼の意気込みである。彼はこれからが<我が真の人生>と言い切った。