大分旅行(6)

10月12日の朝、大友宗麟が築城した臼杵城址に行ってみた。小高い丘だから、登りやすい。散歩する男性が一人、そして、銀杏拾いに夢中の老人一人しか見かけなかった。
 丘からカトリック教会が見えた。日曜日だったから、ミサに行く人が目にとまった。さすが、キリシタン大名の町だけあると思った。イエズス会の宣教師が臼杵の港にやって来て布教を始めた時、町民はどのような気持ちでキリスト教を受け入れていったのか、そのことに興味を覚える。
 フェリーが発着する港まで歩いて行った。臼杵と八幡浜(愛媛県)を結ぶフェリーだが、台風の影響で白波が立っていたので、午後の便からは欠航となっていた。待合室でその日の最終便を待つ人々は、のんびりとして、実に屈託がなかった。