蝉の大合唱

毎朝6時前に目が覚める。学習院の森から蝉の大合唱が聞こえてくるからだ。窓を開けて空気を換える。すると、蝉がマンションの木に飛んで来て、ミンミンと鳴き始める。
 蝉という漢字は、「虫」+「単」だから、イメージ的には静かな感じがするが、なんのなんの、うるさいったらありゃしない。「うるさい」は、「五月蠅い」と書くが、蠅のほうが断然、静かだ。
 タイ語で蝉は「จักจัน ヂャッカヂャン」。鳴き声から由来していると思われる。そう思えば、ヂャッカヂャンとも聞こえないでもない。
 しかし、8時を過ぎると、蝉の声は聞こえなくなる。朝寝の時間かもしれない。
 その代わりとして、車の往来の音が聞こえる。東京の中でも大動脈の環状4号線。すなわち、明治通りだ。外国人観光客に人気のある明治神宮の静寂さとは対照的なる経済活動の音! 一日の始まり、始まり。