鉛筆のお助け棒

どこの家庭でも、いつのまにか文房具がいっぱいたまってしまってはいないだろうか? 私の場合、小学校から使っている定規や筆箱、そして、鉛筆を削るための小さな刃、さらには、寒暖計まで取ってある。いわゆる、思い出として….。
 先日、短くなってしまった鉛筆を、残り5センチまで使うための、鉛筆補助棒がみつかった。昔は鉛筆が主流であったので、いかに最後まで使い切るかに腐心した。そのためのお助け棒だ。いまどき、果たして売っているのであろうか?
 大学生に答案用紙を書かせると、皆が皆、シャープペンシルを使うので、文字が非常に薄い。鉛筆を使って力強く書いてくれたほうが有難いのだが、時代だから致し方ない。
 いずれにせよ、鉛筆の補助棒を見ながら、ひとつの教訓を得た。それは、語学教師としての心得である。タイ語を習う生徒の皆さんは何とかして上手になりたいと思っているはずだが、途中から自分の学力が伸びないことに気づき、勉強の継続がだんだん怪しくなる。それに気づいた教師は、彼らの補助役に徹し、少しでもタイ語を続けるように方向づけをしてあげる必要があると思う。ちょっとヒントを与えるだけで、発音が上手になる方達を見ると、とても嬉しい。
 黄金週間が終わり、昨日から泰日文化倶楽部は再開した。お盆休みまで毎日、授業を実施する。皆さんの補助役に徹して、皆さんのタイ語力が向上するよう、お手伝いしたい。