バンコク散策(14)

洋裁店で洋服を受け取り、再びBTSに乗ってサヤームまで戻って来た。泰日文化倶楽部の生徒さんから「フリーペーパーをおみやげにお願いします」と頼まれていたので、伊勢丹の6階にある紀伊国屋書店へ寄った。ついでに、私の名前が出ている本を3種類、書棚で確認。
 そのあと、以前行ったことのあるセントラル・ワールド内のエステ店へ行った。着いたのが午後8時45分。「何時までですか?」と店員に尋ねると、「9時までです」と答えた。「よかった。間に合った」と、嬉しく思いながら、店の名前をよく見ると、“THANN”。この読み方は、「タン」。「間に合う」というタイ語も「タン than」。おお、偶然の一致だ! おみやげにレモングラスと白檀の香りのするバームを買った。
 ホテルの前に「チヤーン 象」というマッサージ店が有ったので、3日間の疲れをとるため、フットマッサージをする。アラブ系女性が2名、客として隣りにいた。体格がいいので、話し声も大きい。マッサージ嬢の話では、デモの影響で客が激減しているとのこと。
 そういえば、ホテルも閑散としていた。ロビーに人がいない。ホテル内の中華料理店も、昼間、2組しか入っていなかった。観光産業に従事している人達はもう限界。彼らの顔付きや仕草から、それがよく見てとれた。
 「微笑みの国」が、「ぼやきの国」になりつつあった。