一昨日、北海道から電話が有った。電話の主は冒頭、タイ語で話しかけて来た。話す速度がゆっくりめではあったものの、発音がいい。話しているうちに、彼が誰であるか声で推察できた。20年以上会っていない昔の生徒さんであった。
彼は今、北海道某市の市民病院でタイ語の通訳をしていると言った。タイ人の患者さんが来ると、ちょっとした世間話をして、タイ人達を笑わせているそうだ。彼ならできる。何故なら、小学校の頃、某企業のバンコク駐在員であったお父様と一緒に、タイの空気を吸って育ったから。
彼の結婚式に参列するため、約28年前、札幌へ行った。私にとっての初めての北海道であった。その頃、北海道とタイ人は結びつかなかった。だが昨今、冬になるとニセコには裕福なタイ人達がいっぱいやって来る。彼の勤務地はニセコではないものの、タイ人が北海道の主たる場所に増えているのは確か。隔世の感を禁じ得ない。