一昨日の友人の壮行会の時、かつて2度ほどお会いしたことのある女性と再開した。彼女は私が着ているジャケットを見て、「それはオーダーの洋服ですね」と力強く言った。私は答えた。「はい、そうです。バンコクの洋裁店で15年前に仕立てたものです。何故わかりますか?」 すると、すかさず理由を教えてくれた。「ボタンホールを見れば一目瞭然なのよ」
これまでボタンホールのことなど全く関心が無かったが、よくよく考えてみれば、ボタンホールは服の真ん中に鎮座している。ボタンホールが無ければボタンは納まるところが無い。飾りボタンという手もあるが、それはそれ。
彼女は沖縄出身で72歳。プロの洋裁師としてのキャリアが長い。「目がしょぼしょぼしてつらいけど一針一針、縫ってます。やめたいと思うこともありますよ。でも超高級なるオートクチュールの服を洋裁仲間と縫っており、さあ、今日も仕事仕事と発破をかけられております。今は夏服の仕立てでとても忙しい。仕事は続けたほうがいいわよ」 彼女は私に激を飛ばした。
