昨日の早朝、タイからシリキット王太后のご逝去の第一報がLINEに入って来た。深い悲しみを覚えた。10月13日はラーマ9世の御命日。崩御されてからもう9年。シリキット前王妃はいかなる思いでおすごしであろうかと想像していた矢先だけに、訃報を聞いた時は驚きとともに、タイの歴史がまた1ページ、加わったと思った。
1969年10月31日、この日から私は縁あって、駐日タイ王国大使館税関部に勤務し始めた。上司は王族で気難しい方…..。執務室に置かれた重厚なる金庫の上に額縁に入った一枚の写真が飾られていた。18歳くらいの素敵な笑顔の女性。それがシリキット前王妃であった。
毎年8月12日は「母の日」。それはシリキット元王妃のお誕生日に因んだもの。70年余に亙って在位されたラーマ9世の御妃として、そしてタイ国民の母としての存在感は極めて大きい。衷心より哀悼の意を表する次第です。
