先日、菩提寺の山門の前にあるバス停で立っていたら、ご住職が近づいて来られて、いきなりイチョウの木を指さした。「根本をよくごらんください。2本のイチョウは雌雄が合体しております。神奈川県のイチョウ研究所に問い合わせたところ、非常に珍しいということが判明しました」
メルヘンの童話を創作されるご住職はさらに続けた。「この雌雄合体のイチョウについて、私は書き残しておきたいと思っています。私の最後のつとめとして….」 彼は私と同い年。そう言われると、私も内心、あせりを覚えた。
彼が寺の中に消えると、ちょうどバスがやって来た。メルヘンなる世界から現実に戻されたが、何故か気になる話であった。日本人は神羅万象に関心が深い。しかし、それは日本人だけとは限らない。タイ人も然り。巨木を見ると、「พฤกษเทวดา 樹精」を想像する。易しいタイ語で言えば「นางไม้ 木の妖精」。 春近し。妖精達は新品の衣装でもうすぐ登場だ。
