1月11日、初釜に参加し、年に一度のめでたい花びら餅をいただいた。真ん中に薄紅色が混じったやわらかめの餅には味噌餡がはさまれている。形はと言えば、蛤(はまぐり)を大きくしたようなもの。だが折り合わせた餅の背中の部分に、7センチくらいの細いごぼうが横一文字に組み込まれている。これが何故、めでたいか?
花びら餅の由来を調べてみると平安時代に遡る。宮中の雅な貴人達が「歯固めの儀」に使ったのが始まりで、明治になると茶道界でも許されることになったそうだ。やわらかいものばかり食べるのではなくて、固いものも食べて顎を鍛えなければならないという意味合いが有るとのこと。
なるほど。ごぼうで喝を入れるとは! にんじんでも良さそうだが、ごぼうに軍配が上がった。何故ならば、ごぼうは地中深く根をはり、より固いからである。要するに堅固であるということ。日本人がおせちに込める意味合いはよく知られているが、お菓子にも深い願いが練り込まれていた。
