発売されたばかりの隔月誌『和樂』(小学館発行 12月/1月号)は、{今こそ知りたい! 千利休の「茶」と「美」}という特集を組んでいる。利休が愛した茶道具が紹介されているが、茶杓の銘が独特である。たとえば、「泪」、「ゆがみ」、「両口」、そして、「タヽイへ様参」(ただいえさままいる)、等。
英語では茶杓を「tea scoop」と訳すらしい。初めて知った。調べてみると、茶道では抹茶をすくう竹製の茶杓は、一般の茶葉をすくう茶さじ(tea spoon」と区別して訳す必要が有るとのこと。
だが「scoop」と聞けば、マスコミが使う「特ダネ」のほうが先に頭に浮かぶ。本来の意味である「スプーン」とか、「シャベルですくう」は、私の場合、あまり使うことがない。静謐な茶室で使う茶杓(tea scoop)と、他社をいかに出し抜くかという騒々しい世界であるマスコミの特ダネ(scoop)が同じルーツであることに興味を覚えた。
。
