椿山荘

結婚式帰りの人達をたくさん見かけるようになった。そこで、個人レッスンのA子さんに「椿山荘、いいわよ。庭もきれいだし。6月には蛍が飛ぶし」と言ったら、「チンザンソウって、何ですか?」とすかさず訊き返されてしまった。「椿山荘はね、椿と山と別荘の荘の3つの漢字を書き、結婚式場で有名よ」と私。

すると、A子さんが素っ頓狂な声を上げた。「あっ、私、知ってます。でも、”つばきさんそう”と読むのだと思っていました!」 

「椿山荘はね、明治の元勲の山縣有朋が….」と言い始めると、「元勲って何ですか?」と、またしてもA子さん。最近、若い生徒達と話す時、あれあれ?と思うことが多くなった。彼女達から見ると、私の言葉が古いのだ。しかし、古くても結構。妥協は無用。