小学生のお子さんを持つ生徒さんからとてもいい話を聞いた。夏休みに石見神楽の里(島根県)へ行き、お子さんに白い生地のお面に色を塗る体験をさせたところ、最初からうまくいかず、鬼の鼻に赤い絵の具がついてしまった。お子さんはすぐにいやになり、ほっぽり出した。
すると、お面作りの指導者がこう言ったそうだ。「今やめれば失敗のまま。しかし、最後まで頑張れば、それはアートになるよ」
すばらしい指導者だ。おそらく多くの人達にも同じ助言を与えているのであろう。何とか最後まで頑張ったお子さんは自分が作ったお面に大満足。泊まっていた旅館でもお面をかぶっていたものだから、廊下ですれ違った客達はもうびっくり。可愛いいたずらだ。