今年6月に入会したM子さんはとても積極的にタイ語を吸収している。7月上旬、タイから日本に遊びに来た友人の若いタイ人夫婦と5日間、彼女は京都へ。旅行前に私は激励した。「いいチャンスです。大いにタイ語を話して来てくださいね」
ところが、八ッ橋のおみやげを持って教室に現れた彼女の表情がいまいちであった。「タイ語、どうでしたか?」と尋ねると、彼女はますます落ち込んでいった。理由は、ほとんどタイ語を喋らなかったから。
そんなこと、有り得るかしら? だが、M子さんの次なる説明で納得した。「奥さんが日本語のガイドをやっていて、日本語ペラペラ。だからタイ語を喋るチャンスが無かったのです。タイ人夫婦の会話は速すぎて全く聞き取れなかったし….」
なるほど、日本語が達者なタイ人とタイ語で話すのはなかなかできないものだ。タイ人の日本語能力を上回るタイ語能力を持たない限り、タイ人とタイ語で真面目に喋るのは気おくれがしてうまくいかない。