好きな漢字を書きなさい。

  日本語学校で夏期講座を受けている太陽君は、一日も休まずに学校に通っている。学校では毎週、小テストが課されているようだが、彼は「簡単です」と言って、いつも合格点を取ってきている。
  答案用紙を見せてもらうと、空白の部分に、「松尾牛丼、牛肉、焼肉、焼鳥」と書いてあった。「これは何なの?」とたずねると、「先生が、好きな漢字を書きなさい、と言ったから書いた」と、答えた。「松尾?って、松屋のことじゃないの?」と指摘すると、「うん」と返事した。
  それにしても、彼のセンスが愉快だ。肉が好きな彼は、頭の中は肉、肉、また、肉である。漢字を書いても、肉シリーズ。
  それを見て、タイ語の生徒さんにも言いたい。好きなタイ語をいつも、どんどん書いていくといい。すると、タイ文字に関する抵抗も薄れて、タイ語の勉強が楽しくなるであろうから。

タイ語の「歩く」という動詞を使った表現

  日本語でも、「歩く」という漢字は、進歩、闊歩、譲歩、というように、合成語としてお目にかかることがあるが、タイ語もまた同様である。
  例を挙げると、① 歩く+道=旅行する、 ② 歩く+遊ぶ=散歩する、、③ 歩く+行列=デモをする、 ④ 歩く+呪文=呪文を唱え続ける、 ⑤ 歩く+海=航海する、 等々。
  私はかつて目茶目茶、忙しく働いたことがある。その姿を見て、タイ人から、「電線をはりめぐらしながら歩いてていますね。 เดินสาย 」と言われたことがある。その意味は、掛け持ちで働く様子を表現したもののようだ。
  昨晩、中級の授業を見学していると、「埃を蹴って歩く เดินเตะฝุ่น 」という表現が出た。その意味は、「仕事が無くて、ニートに近い生活をしている人」、だそうである。仕事を求めて、道路上の埃を蹴飛ばしながら歩く姿を表現したものだという。

ペットボトルのふた

  ペットボトルのふたを集めて廃品回収に出すことができるため、各所で集めているので、私もその動きにできる限り参加している。たとえば、大学へ行く時には1週間に集まったふたをビニール袋に入れて持って行っている。
  ところが、先日、回収のかごの中に入れる時、持って行ったビニール袋が破けて、かごの中に入る前に地面に散乱してしまい、拾うのに大変であった。すると、近くを通りかかった女子学生が一緒になって拾ってくれたのである。見て見ぬふりをして、そそくさと教室へ向かうこともできたであろうに、ごくごく自然に手を差し伸べてくださった。
  ペットボトルのふた自体には大した価値があるわけでもない。しかし、ペットボトルのふたが一人の女子学生の優しさを教えてくれた。その日、私はとても嬉しかった。

大学生 と タイ語

  上智大学での春期講座の試験が終了したあと、学生達にタイ語の勉強が楽しく感じられたか否かを聞いてみた。すると、ほとんどの学生が「楽しかったです」、と答えてくれた。そして、秋期も受講する意思を示しながら、教室を出て行った。
  その中の学生がこうつぶやいた。「1年生の時からタイ語を取っていればよかったなあ」、と。しかし、大学1年から2年にかけては取らなければならない専門科目が多すぎて、とてもタイ語には気がまわらないという学生が一般的である。そして、3年からは就職のことが気になり始めるから、特殊な言語を学ぶ余裕がない。
  いずれにせよ、私は次のように言った。「遅すぎるということはありません。タイへ旅行すれば、すぐに上手になります。さあ、タイへ行ってらっしゃい!」

明るい & うまい

太陽君が東京に来てから40日になる。日本語学校での勉強も順調に進んでいる。今週からは早くも進級することができたと聞かされ、嬉しい限りで有るため。
日本語がうまくなったわね、とほめると、うまいを、旨いと解釈したため、怪訝な顔をしてみせた。
あなたは明るい性格でいいわね、と言うと、天井のライトを指差した。
日本語も、発音は同じでも、いろいろな意味が有るため、初心者にはややこしそうだ。

蝶 と 看板

一昨日、早稲田通りに面しているところに出しているビルの看板のところに蝶がやって来ていた。数ある会社の看板の中で、蝶は何と泰日文化倶楽部の看板のところにとまっていた。
蝶を見たのは昼休みのことであったので、そのうちどこかへ飛んで行くであろうと思っていたところ、夜もまだ泰日文化倶楽部の看板にとまっているではないか。死んでいるのかなあと思い、さわってみると、動いた。
そこで考えた。蝶は泰日に入会してタイ語を習おうか否かを検討中ではないかと。
翌朝、蝶のその後を見たくて、泰日が入っているビルへ行ってみた。蝶はいなかった。そのうち泰日に戻って来てくれるといいなあ。

店員 と タイ語

  タイ人観光客がものすごく増えている。彼らのために旅行会社が様々な企画を立てているのはテレビを通じて知っているが、中にはタイからタイ人の日本語ガイドがついてくる団体もあるそうだ。
  タイ人観光客はもはや観光には甘んじていない。買物ツアーである。しかも、金持ちタイ人なら、高級品がお目当てである。カメラもいいものが欲しい。だが高すぎる場合は、中古でもよいとのこと。
  昨晩、生徒さんから言われた。「これからはタイ語を習いたい人が増えますよ。タイ人のお客さんを相手にタイ語で話したくなりますからね」
  そういえば、ヨドバシ、ビックカメラ、伊勢丹、等では、タイ語のアナウンスも流れている。タイ語を話したい店員さんよ、まずは高田馬場の泰日文化倶楽部にタイ語の基礎を習いに来てください。

タイ語の響き

  大学の前期における授業は終了した。あとは来週、定期試験をして、採点をすれば、いよいよ夏休みになる。
  最終の授業が始まる前、教室のドアを開けたまま、休み時間中に学生の質問に応じて大きな声でタイ語を発音していると、一人の中年女性が教室を覗いているのに気付いた。そこで、私はその女性に声をかけた。「何かご用事ですか?」
  彼女は答えた。「タイ語が聞こえてきたので、とてもなつかしいと思って、つい聞いていたのです」
  彼女は東京外国語大学でタイ語を聴講したことがあると語った。かなり前のことらしい。今は中国語の先生をしておられるそうだ。
  タイ語を習った方達はタイ語の響きが好きだという。たしかにタイ語の響きは耳に心地よく聞こえてくる。これまでに多くの日本人がタイ語を習っていかれたことだろうが、今年の夏を、もう一度、「タイ語再開年」として、タイ語を学習しなおしてみてはどうだろうか。

テレビ取材

  昨日の朝、のんびりしているところに、某テレビ局から、タイの仏教に関する取材に応じてほしいという電話がかかってきた。昼休みにカメラマンを連れて泰日文化倶楽部に来ると聞いて、「カメラに映るに値する顔をしていませんから」と言って、丁重にお断りをした。そして、代わりにH先生をご紹介した。
  このところ、そのテレビ局から時々、タイのことで問合せがあるが、これまたH先生のほうにお願いすることにしている。何故ならば、彼のほうが若くて、タイとの接点が非常に濃いからである。
  かつては、テレビの裏方の仕事もしていたが、数年前から意識的にしないことに決めた。理由はテレビの仕事は時間との勝負だからである。もうその迅速なる動きについていくことができない。そして、頑張ったわりには、泡沫の如く、仕事が消えていき、何も残らない。
  いずれにせよ、何故、そのテレビ局から仕事が来るかというと、泰日文化倶楽部でタイ語を学んだことのある方が、そのテレビ局で働いており、彼の紹介だということがわかった。感謝しなければならない。

短時間の世界旅行

  今夏は海外へ出かける予定が全く無い。ただ淡々と一日を過ごすだけ。しかし、それでは物足りなくて、刺激が感じられない。それを防ぐために、毎朝、NHKのBSで海外ニュースを頑張って見ている。
  今朝のニュースだと、アメリカも東部はとても暑そうだ。中国の重慶も、人々は皆、暑さにまいっている。韓国は台風の被害による後始末。イギリスはもうすぐ生まれてくるロイヤルベビーのことでもちきり。フランスはパリのディズニーランドで働く裏方さんの話。
  そして、シンガポール放送からは、ミャンマーが仏教徒と少数イスラム教徒による宗教対立で混乱を招いていることを報じている。
  海外旅行の予定が無いために、海外ニュースの映像や音声から現地に行った気分になっているが、それはそれなりに有益な時間だ。