気質と環境

『外国語上達法』(安原顕【編】メタローグ社 1994年)には、錚々たる文学者や語学者が経験に基づく名回答を披歴しておられる。その中の一人、鹿島茂(フランス文学者は「語学上達の条件は、気質と環境の問題」だと言い切る。要約するとこうである。

まず第一は気質の問題。語学の上達に必要不可欠なのは従順さ。すべてを疑ってかかる傾向の人に語学の達人はいない。

第二は環境の問題。語学の最高の環境は刑務所。反対に、語学の最大の敵は自由。やりたいことが山ほどあり、すべての事象に好奇心がむいてしまうときには、語学に神経が集中できるわけがない。外国語の学習というのは、一意専心。

泰日文化倶楽部は今日から授業を再開する。生徒の皆さん、この「気質と環境の問題」を一考しながら、年末までの4ヶ月間、精進しましょう。

 

休筆

残暑厳しき折り、数日間、休筆いたします。

再開は泰日文化倶楽部の夏休み明けである8月22日(火)を予定しております。

今日のタイ語作文

1.ハワイのマウイ島の山火事の惨事は気の毒でたまらない。

2.台風7号は国内の広範囲において被害をもたらした。

3.台風一過でも、大雨や山崩れに要注意である。

4.今年はあと何個の台風が日本に上陸するのであろうか?

5.航空路線や新幹線が運休すると多方面に支障をきたす。

終戦と台風

今日8月15日は78回目の終戦記念日。行事だけは毎年粛々と行われるが、果たしてそれだけでよいものであろうか。日本人にはもっと考えるべきことが有る気がしてならない。「○○に優しい」という表現が定着している。優しさは必要だが、それは無関心の上に立つ見せかけの優しさのように思われる。

静かに感慨にふけりたいところだが、台風7号がやって来て暴れている。お盆で地方へ帰っている人達、甲子園へ高校野球を応援に行く人達、そして旅行を楽しむ人達にははた迷惑な台風。だが、日本国民を右往左往させる台風は何故か暗示的である。危機管理は警報だけに終わってはならない。自分を守るために、物理的、精神的、そして、経済面に於いても、常日頃から賢く対処したい。

東京23区の地図

『詳細アトラス 東京23区A4』(アルプス社発行)という地図を机のそばにいつも置いている。ただし、この地図帳の出版年は2005年7月。18年前のものだ。したがって、現実とはかなりかけ離れている。何故ならば、東京の変貌ぶりはスピードが速いからだ。

現在の街の様子はスマホでチェック。だが、古い地図はそれなりにノスタルジックを感じさせて捨てがたい。六本木の国立新美術館や東京ミッドタウンが建設中と出ているが、今ではもう古顔の雰囲気をたたえている。

高層ビルが次から次に建てられ、相変わらず高さを競い合っている。だが、賞味期限切れの地図帳で○○横丁をチェックしたり、古刹の名前を確認するのは暇つぶしには楽しい。

 

 

今日の翻訳

8月2日に引き続き、『อาทิตย์ลับฟ้า  The Setting Sun』(ดาไซ โอซามุ/เขียน มาลินี  แก้วเนตร/แปล สำนักพิมพ์ ดอกหญ้า  発行年月日不記載)の「บทที่๑ งู」から出題する。

1.นาโอจิ  น้องชายของฉันเคยเอ่ยกับฉันครั้งหนึ่งขณะที่เขาดื่มอยู่ว่า  “การที่คนเรามียศถาบรรดาศักดิ์นั้น  ไม่ได้ทำให้เขาเป็นผู้ดิบผู้ดีขึ้นมาได้ดอก

2.คนเราบางคนแม้จะไม่มียศถาบรรดาศักดิ์อันใดนอกเหนือไปจากที่ธรรมชาติได้ประทานให้กับเขา   ก็สามารถเป็นผู้ดีผู้ยิ่งใหญ่ได้  และคนอื่นๆ นอกนั้นอย่างเช่นพวกเราเป็นต้น

3.ผู้ไม่ได้มีสิ่งใดเลยนอกเหนือจากยศถาบรรดาศักดิ์  ดูจะใกล้เคียงกับความเป็นไพร่มากกว่าความเป็นผู้ดิบผู้ดีเสียอีกอย่างเจ้าอิวาซิม่าก็ได้

4.เขาเอ่ยถึงเพื่อนร่วมโรงเรียนเชื้อสายขุนนางคนหนึ่งของเขา

5.เจ้านี่ไม่ได้ทำให้พี่เกิดความรู้สึกว่ามันหยาบคายเสียยิ่งกว่าอ้ายแมงดาไหนๆที่พี่อาจได้พบเห็นตามท้องถนนดอกรึ

 

 

星座占い

週刊誌には星座占いが付き物だが、私は読まない。この世に同じ星座の人達がわんさといるのに、皆が皆、毎週同じ運命であるとは限らないからだ。ところが、昨日は何気なく星座占い(『サンデー毎日』2023.8.20号)の自分の星座のところに目が止まった。

「何でもかんでも頑張るのではなくやるべきことを絞って。尽くしすぎないことも大切。健康面を意識して」

星座はタイ語で「ดาวราศี」、又は簡略して「ราศี」。占いは「ดูดวง」。占星学ともなれば「โหราศาสตร์」。地方の山や海から美しい星空を眺めている人は幸せだ。

 

今日のタイ語作文

1.桃を2個買ったが、いずれも傷み始めていた。

2.キュウリは体を冷やしてくれて、夏にはもってこいだ。

3.ナスと豚の味噌炒めは疲労感を払拭してくれる。

4.空心菜炒めはタイで食べるとしゃきしゃきしていて美味しい。

5.ライムを絞ったジュースはとても酸っぱいが、体がすっきりする。

職業(อาชีพ)

私は仕事上も個人的にも多種多様な職業の人に出会う機会が多い。いずれの職業もよほどの忍耐が無ければ継続し続けるものではない。そう思いながらいろいろな人々を観察している。

職業というタイ語は「อาชีพ アーチープ」。「อา(アー)」という音節で始まるタイ語はものすごく多い。『タイ語辞典』(冨田竹二郎編纂)によれば、サンスクリット、パーリ語からのもので、①あまねく、②非常な、 ③助ける、 ④~の反対、という意味を有する。そして、「ชีพ チープ」は 生、あるいは、生命である。よって、職業というタイ語は、生を助ける、もしくは、あまねく生命を助ける、という解釈になる。

虎の子

タイ語で「ลูกเสือ 虎の子」と言えば、もちろんトラの子そのものだが、2番目の意味はボーイスカウトである。『タイ語辞典』(冨田竹二郎編纂)によれば、ラーマ6世が1911年に一般人に軍事知識をつけさせるため、「กองเสือป่า 野虎隊」を結成した3ヶ月後に子供用の「小虎隊」がつくられたのが由来だそうである。

翻って、日本の「虎の子」とは何を意味するか。それは「秘蔵する金品」。しかし、こんなに諸税金や社会保険料が次から次へと課されては秘蔵する余裕は無い。へそくりすらも無理である。到底、虎にはなれない。蟻ん子で一生終わりそう…..。