フランス語講師のヴァカンス

昨日、フランス語講師から、6月下旬から8月中旬まで、ヴァカンスで帰国するので、フランス語クラスはお休みにさせてほしい旨が告げられた。
 それを聞いて、「ああ、ヴァカンスね。欧米人は休暇をたっぷり取るものね」と、内心、うらやましく思った。
 日頃は予習も復習もしないまま授業に出ている状態なのに、授業がしばらく無いことを知ると、急に勉強したくなる。実にあまのじゃくだ。
 フランス語講師はスペイン女性である。彼女のご実家はスペインの島だと聞いて行ってみたくなった。マヨルカ島の近くの島だそうだ。インターネットで調べてみることにしよう。
 いずれにせよ、人間にはヴァカンスが必要だ。ヴァカンス(vacances)で、心を空白(vacant)にしたい。

タイ製のヘア・ドライヤー

 消費税が上がる前にあわてて家電製品を買い替えた話はすでに書いたが、先日、大量販店の前を通ったので、ヘア・ドライヤーを買うことにした。
 店内に入ると、丁度、タイ語でのアナウンスが流れていて、しばらくタイ語のリズムの良さに聞き入った。そして、ほとんど時間をかけずに、ヘア・ドライヤーを選んだ。以前に使っていたパナソニック製品と同類のものだから大丈夫と思ったからだ。
 「このシルバー色のをください」と言うと、店員は、「これは、ゴールドですよ」と言った。一瞬、私は自分の視力を疑った。しかし、よくよく見ると、なんだか鈍い金色の光が見えないでもなかった。
 帰宅して、箱を見ると、なんと「タイ製」であった。キャノンのコピー機もタイ製だから、別に驚くことは何にもない。むしろ、タイ人が丁寧に組み立ててくれた製品を手に取りながら、タイ人の笑顔が伝わってきた。

「タイ語入門 木曜日19:00」も開講します!

昨日から「タイ語入門 月曜日19:30」のクラスを新規に開講したところ、見学者が数人おられ、彼らの要望を聞いているうちに、「それでは、6月5日から、木曜日の夜も新しいクラスを開講しましょう!」ということになった。
 当初、「木曜日18:00」という時間帯で募集していたが、午後6時始まりというのは、勤めている人には厳しいものがある。1時間遅らせて、午後7時始まりのクラスであれば、通いやすいという理由はもっともだ。
 今年のタイ・フェスティバルには35万人が来場したそうである。そのうちの1%、即ち、3,500人の人がタイ語を習うのに関心を持ってくれたら、どんなにいいことか。
 だが、待てよ。35万人の中にはタイ人もたくさんいたわけだから、3,500人の半分、即ち、1,750人の日本人にタイ語を習ってもらいたいと思う。
 東京にタイ語を教えているスクールが20校あると仮定するならば、1校あたり、87名。ああ、この数字はまず期待できそうもない。
 それでは、再度、計算をしなおそう。35万人の1%ではなくて、0.1%にしてみよう。すると、350人。そのうちの半分が日本人だとすると、175名。これを20校で割ると、1校あたり、約8名。この数字は十分に期待できる。

6月の新規開講クラス 「タイ語入門 月曜日19:30」

本日6月2日より、「タイ語入門 月曜日19:30」のクラスを新規に開講する。昔の人は、何かの稽古ごとを始めるのに、6歳の6月6日から始めたと聞く。したがって、我が泰日文化倶楽部も、是非とも6月から新しいクラスを開きたくてたまらなかった。
 月曜日は週の始めだから、勤めている人にとって、夜間に勉強するということは体力上、厳しいものがある。だが、勤務時間がいろいろと変わるシフトで働いている人にとっては、週明けとか週末とかあまり関係ない。
 今晩から入会される方達はすでに無料体験済みだから、教室の雰囲気はわかってくださっている。彼らからはどうしても習いたいという意欲が十分に伝わってきた。是非とも応えてあげたいという気持ちになった。
 習い事を始めるには、習う方にも、そして、教える方にも、相当の心構えがなければならない。双方の気持ちが合致すれば授業は楽しいものとなる。

「神」という漢字の読み方

昨日、久しぶりにタイ人に日本語を教えた。彼はタイから遊びに来た両親を連れて、関西方面、及び、名古屋、長野、静岡へも行っていたので、さぞかし日本語が上手になっているであろうと思ったが、運転に集中していたらしく、旅行しても語彙はそれほど増えていなかった。
 1時間40分、たくさん話しかけてあげたが、そろそろ疲れが出始めたのがわかったので、最後の20分は、漢字を教えることにした。
 「私がホワイトボードに漢字を書きますから、頑張って読んでみてくださいね」と言って、山手線の駅名を書いた。最初は、新宿。これはすぐ読めた。次に、原宿。読むのに少し時間がかかった。上野はよくわかっていた。
 ところが、神田は彼にとって難しいようであった。神戸へも行って来たので、彼は、神田を「こうだ」と読んだ。あわてて、「かんだ」と教えてあげた。続けて、「神様」と書いたが、読めなかった。
 ついに彼は言った。「日本語、むずかしいですね。漢字の読み方、いろいろありますから。どうすればいいですか?」
 私は答えた。「死ぬまで日本に暮らし、生活しながら慣れていくことですね」
 「神」の読み方はまだまだいくらでもある。「神妙な」、「神楽」、「荒神」、「お神酒」….。

バードウォッチングツアーの値段

私は野鳥の会の会員である。野鳥の会は今年80周年を迎えた。月刊誌「野鳥」の中に、バードウォッチングツアーの宣伝が載っている。
① ウガンダ西部 ¥668,000 *野生のチンパンジーもチャンス 
② 秋のブルガリア ¥428,000 *東岸に勝る秋の渡り鳥たち
③ バンクーバー・オカナガンバレ― *繁殖期の美しい北米の夏鳥たち
④ スペイン オオカミウォッチング ¥528,000 *野性のオオカミを観察するチャンス
⑤ 白夜のラップランド ¥567,000 *極北の鳥たちをヨーロッパの北端で
おお、いずれの旅行も高い! アジアでは、次なる企画が有った。
⑥ 短いニューギニア ¥430,000 *極楽鳥からカワセミ類まで固有の鳥たちを
⑦ スリランカ ネイチャーツアー ¥345,000 *鳥だけにとどまらずゾウなどの動物も
⑧ ボルネオ・キナバル山 ¥298,000 *世界遺産の高山のふもとで熱帯の野鳥を観察
 アジア圏内もやはり結構高い。最後のボルネオ・キナバル山だけは行ったことがある。

フランス人のお喋り

『時の終りへの旅』(辻邦生著 筑摩書房 1977年)を読んだ。その中で、次なる文章が気に入った。
 「大体においてフランス人が食事をするとき、食事を食べる(筆者注:食の漢字の横に、口偏がついている)のが目的なのか、喋るのが目的なのか、わからないほど、よく喋るのは、特に話題が豊富だからではなく、事物についての目じるしの付け方が明快で秩序立っているからである。
 こうして事物の要点に付けた目じるしに沿って、あるいは論理的進行が指し示す論証の目じるしに支えられて、初めて思想を前へ展開してゆくことができる」
 日本人は総じて、無口である。無口であることが美徳でもある。食事中に喋ろうものなら、周囲の目が厳しい。言質をとられないためには黙っているほうが得である。学校では、「シー、静かに!」と小学校時代から言われっぱなしだ。
 そんな日本人に外国語のクラスで「喋りなさい。ディベートしなさい」といっても…..。
 フランス語の勉強は継続しているが、単語を覚えるのもなかなか思うようにいかない。男性名詞なのか、女性名詞なのか、と考えるだけでもいやになる。動詞の活用形でいつもつまってしまう。だが、講師は根気よく教えてくださる。それだけが唯一の救いだ。フランス人とペラペラお喋りする日は絶対に来ないであろうが、フランスの文化の香りに接するだけでよしとしよう。

ルシーダットン を始めませんか?

4月から開講した「タイ語入門 水曜日13:00」のクラスに、整体、タイ・マッサージ、そして、針灸の先生をしておられる男性が学んでいる。
 昨日、いろいろと話していると、彼の一番の関心事は、古式タイ・ボクシングであることがわかった。さらに彼は言った。
 「タイのヨガに相当するルシーダットン(ฤษีดัดตน)を教えたいのですが」
 「それって、かなりきつい動きをするんでしょ?」と、私が素人の意見を述べると、次なる答えが戻ってきた。
 「人によって異なります。その人に適した動きをしていただきます」
 それを聞いて、安心した。彼は多忙なので、教えに来ていただくとしても、月曜日の夜になる。週末、遊んで体がなまってしまっている方に、体を目覚めさせて、呼吸を整え、新たなる一週間を送りたい方、是非ともご連絡ください。

重いお土産

中学時代の恩師が先月、上京したことはすでに書いたが、その時の話の中で、面白いなあと思って聞いた話が有る。
 「あのなあ、こんど東京に来たんはなあ、親友の見舞いで来たんや。会うのはもう最後やと思うけん、彼に食べさせたいと思うて、讃岐うどんと醤油豆を持って来たんやけど、それが重うて、重うて」
 香川県人の土産といえば讃岐うどんが定番である。そして、弘法大師が好んだ醤油豆も選ばれる。
 ところが、病の床に臥せっている親友もお土産を用意していたそうだ。
 「彼なあ、お土産や言うて、羊羹と佃煮をくれたんや。これが重うて、重うて」
 恩師は82歳。独特な顔と立派な体格の持ち主なので、寅さんで有名な柴又帝釈天の団子屋の前で、旅行ガイドに聞かれたそうである。「どこから来られたのですか?」、と。
 彼は答えた。「はい、シンガポールからです⤴」 しかし、彼はいちども海外旅行をしたことが無いそうだ。軽妙なる咄嗟の受け答えがなかなか面白い。

紹興酒の「女児紅」

昨夜、神田須田町に在る上海料理店へ行った。連れて行って下さったのは、湯島聖堂の前で、「ダブルエイジア・パニック」というアジアとアフリカの雑貨店を営業しておられるY子さん。
 彼女は常連なので、中国人店主との会話がポンポンはずむ。私もついつい会話に惹き込まれてしまった。
 Y子さんは紹興酒をボトル・キープしておられた。その紹興酒の名前は「女児紅」。店主の説明によると、女の子が生まれると、紹興酒を造り、それを土中に埋めておき、その女児がお嫁に行く時にお祝い酒として飲む習慣があることから名付けられた紹興酒だそうだ。長く地中に埋めて置かれた酒は大変に香りが良い酒に仕上がっているとのこと。
 我々が昨夜飲んだ「女児紅」は、希少な15年ものであった。昔の中国では、女の子は13歳でお嫁さんになったそうである。