6月1日に授業を再開してから早くも3ヶ月が経過した。6月はコロナ収束の見通しが立たないまま恐る恐る授業をすることになった。7月は日照不足の日が延々と続き、コロナが第2波へ。なんだか嫌な情報ばかり。だが、8月は2週間の夏休みをもうけたからどうにか穏やかに過ごすことができた。
さて、9月は一体どういう月になるのであろうか? 残暑と台風で終始するのだけはごめんだ。
最近、ずっと休んでおられた生徒さんから、「自宅での自習もままならず、やはり教室に出かけて勉強したい欲が湧いて参りました」というメールを頂いた。そして、見学に来たいというメールもちらほら舞い込んでいる。
そこで、新規入門クラスを募集することにした。「タイ語入門 土曜日10:30」のクラスを10月3日から開講する旨、HPの最新情報に発表した。タイにはなかなか行けないが、タイ語の勉強を始めたい方達の目にとまるといいのだが…。
おこじゅ(和菓子)
お菓子が大好きな生徒さんから、「おこじゅ」という名前の和菓子を頂戴した。包装紙には「多摩どらやき」と書いてあり、さらには、「おこじゅとは、多摩のむかしことばで、<三時のおやつ>のことです」と説明があった。
早速、ネットで調べてみると、「おこじゅー = 神奈川県の方言」と出ていた。多摩地方は神奈川県と隣接しているところもあるから、昔はほぼ同じ言語環境を共有していたのであろう。
それにしても、「おこじゅ」という響きからはどことなく郷愁がただよってくる。その土地のものでなくても、命名の面白さと同時に、ほっと一息することができる。
世の中、IT化やデジタル化によって、日本全体が画一化されつつあるが、方言は心の通ったことばだから、是非とも生き延びてほしい。
日本語の添削
日本語検定試験を目指しているタイ人から、「書いた文章を添削してください」という依頼が有った。ポイントは「~のうちに」という前置詞を使った文章を完結したいようである。
1.勉強しているうちに先生を質問してください。
2.ラーメンが暖かいうちに、ごゆっくり食べてください。
3.さくらひらくないうちにうめのはなをみてくださいね。
さて、皆さんなら、どのように文章をなおしてあげますか?
よくよく考えれば、我々日本人は普通に日本語を話しているが、外国人には漢字の使い方や季節感の背景が浅い。「が」、「は」、「を」も難しいよう
日本語を教えてほしいという要望が別のタイ人からも来ている。しかし正しい日本語を徹底させるには、タイ語を教えるよりも数倍のエネルギーが要ると思う。
朝夕秋冷を覚え
タイ語作文
1.今日から9月。
2.2020年に入ってから245日目を迎え、残すはあと121日。
3.昨夜から外の空気が少し下がったような気がする。
4.今日の東京は日中でも29度どまりらしい。
5.コロナ禍で心身ともに疲れているから、決して無理をする必要はない。
6.そうはいうものの、少しずつ勉強の態勢を整えていきたいものだ。
7.今月は政治の話題が主流になりそうだが、我々庶民は健康第一で暮らそう!
お祖父様のベレー帽
昨日、個人レッスンの女性が1ヶ月ぶりに授業を希望されたので、正午過ぎに家を出発。ところがバスの中でラインをチェックしたところ、「体調不良のため休ませてください」というドタキャンのお願いが入っていた。
1年前からマイペースでタイ語を習いに来ている彼女は洋服のセンスが抜群だ。いや、服だけではなくて、靴もオシャレ。原宿の靴店に長らく勤務していたから当然といえば当然。この8月からはメンズのファッション会社に勤務し始めたそうだ。
7月上旬、彼女は黒いベレー帽をかぶって教室に現れた。授業中、ずっとかぶりっぱなし。暑くないのかしらと私はいささか気になった。しかし、かぶり方が上手だから、粋に感じられてきた。
彼女は「私は祖父にとても愛されて育ちました。このベレー帽は形見です」と教えてくれた。それを聞いて、急に彼女のお祖父様が隣りに座っているかのように思われてきた。昭和の帽子は令和になってもきちんと品位を保っており、あらためて物の良さに魅せられた。
豊島園の閉園
豊島園が明日、94年の歴史に幕を引く。最後の週末となった昨日、テレビのインタビューに応じる初老の男性が、「みんなに親しまれ、いい遊び場だったのに」と残念な気持ちを述べていた。
私は豊島園の中には入ったことがないが、大学1年の時の同級生の家が豊島園の近くに在ったので、1965年の夏、豊島園駅まで行ったことがある。55年前の話だ。
豊島園は豊島区ではなくて練馬区に在る。では、何故、豊島? こういう疑問を持つ人がたくさんいるというが、私もそのうちの一人。そこで歴史を調べてみると、鎌倉、室町時代の頃、そこに練馬城が在り、豊島氏という武士が治めていたが、やがて上杉氏傘下の太田道灌によって滅ぼされたとあった。
私事になるが、私は49年半、豊島区に住んでいる。豊島区に住んだが故に、年増、いや、大年増になってしまったと嘆いていたが、大昔に遡れば、古代律令制下に於いて、<646年、武蔵国豊島郡>という命名が見られるとのこと。なんだか急に「歴女」になりたくなった。
今日の宿題
既習単語を書き間違えないように気をつけて、タイ作文をしてください。
1.月曜日の午前中、バスに乗って、予約している歯医者へ行く。
2.火曜日の午後、歩いてマッサージ店へ行き、2時間、マッサージをしてもらう。
3.水曜日の夕方、酒屋へ行き、缶ビールを1ダース、買う。
4.木曜日の夜、好きなテレビ番組を1時間半、見る。
5.金曜日の深夜、読みかけのミステリー小説を読む。
6.土曜日の午前5時、川のほとりを散歩する。
7.日曜日は一日中、趣味の時間に没頭する。
道に迷うのも楽しかりけり
昨日、仕事で秋葉原へ行った。インバウンド客が多い時は歩きにくい街であったが、今は静か。そこで仕事が終わったあと、上野までゆっくりと歩いた。途中、タイの国旗が見えた。マッサージ店だ。
上野広小路まで来ると、バス停で7人くらいが並んでいた。丁度、大塚駅行きのバスがやって来たので、私も乗車。大塚駅から荒川線早稲田行きに乗り鬼子母神で降りれば家に帰れるからである。都バスも都電もシルバーパスで乗れるから無料。
大塚駅で降りて、かつて買ったことがあるスーパーを目指した。近道して行こうと思い、知らない路地を歩いた結果、ついに道に迷ってしまった。どうしても見つからないから、自分が馴染んでいる場所まで戻り、再びスーパーを目指す。諦めるのは悔しいからだ。
スーパーはすぐに見つかった。そして、無事に買物を済ますことができた。ほんの一筋の通り(ซอย)を間違っただけなのに….。その界隈でもタイの国旗が目にとまった。おお、タイ人経営者は頑張っている。
吾亦紅の花言葉
8月8日の「アジア女性のための華道クラス」に於いて、秋の花材である万作、竜胆(リンドウ)、そして、吾亦紅を瓶に生けた。家に持って帰るため、教室を出て高田馬場駅へ向かっている時、花束の先からのぞいている吾亦紅を目にした男性が、すれ違いざま、「あっ、吾亦紅だよ」と奥さんに話しかける声が聞こえた。
「なんて風流な旦那様だこと!」と私はすかさず心の中で賞賛した。
ところで、吾亦紅の命名の由来だが、調べてみると諸説有ることがわかった。しかし、「私も紅いのよ」と主張する説を採用したい。赤茶色をしており、大豆のような大きさだが、花弁が無い。他の花々を引き立てるべく、そっと存在するような役割の花だ。しかし、「私も花よ。紅い花なのよ」と存在感を訴えているところがいい。
吾亦紅の花言葉は、①移り行く日々、②愛慕、③もの思い、④明日への期待、⑤あこがれ、⑥移ろい、⑦変化、等々だそうである。
もうすぐ9月だ。心身ともに秋に備えよう!
今日の宿題
タイ語作文
1.気象庁の3ヶ月予報によれば、まだまだ残暑が厳しいそうだ。
2.このような状況では、大人も子供も体調を整えるのが難しいと思われる。
3.友人が会社を辞めて郷里にUターンすると言っているが、果たして仕事は見つかるであろうか?
4.人口が少ない町では、どんな商売をしても売り上げが見込めない。
5.ただし、酒、味噌、醤油、等を造っている老舗の会社は地道に営業を続けている。
6.農業をする体力はもはや無いので、自宅でできる仕事を検討中である。
