かつて雑司が谷に小学校が有った。校庭の隅っこにウサギ小屋が有り、子供たちが世話をしている様子が見られ、のどかな風景であった。しかし、かなり前に閉校され、5年前からは公園として整備されている。遠くにはサンシャインビル……。次から次に建つ高層ビル群が都市化の速度を否が応でも感じさせる。
その小学校の近くに在った文房具屋が今春、ついに解体された。町なかの文房具屋として風情を残していたが、その頑張りにももはや限界が……。解体された更地にはあっという間に雑草が茫々。大人の腰の高さまでに達している。元の主(あるじ)は今、いずこに?
その文房具屋から100m位、離れたところに在った昔ながらの医院も先週、解体された。解体している業者はすべて体格の良い外国人。産業廃棄物車に廃材をどんどん載せていた。昨日、その場所の前を通ると、完璧なる更地になっていた。来月にはそこもおそらく雑草に覆われていることであろう。