茶道の稽古

茶道教室に入会して9年になる。途中、退会したくなった時もあったが、それを通り越すと、あら不思議、淡々と続いている。私のあとに3名、新しい方達が入って来られたが、彼らはすぐにやめた。従って、私はずっと最後の弟子である。

月に2回の稽古は日本の伝統である二十四節気に基づいて、毎回、季節を意識し、道具を愛で、主菓子を楽しむ。美しい所作はいつまで経っても身につかないが、茶道講師の指摘を素直に聞くことにしている。

ひるがえってタイ語の勉強の場合はいかに? 素直に聞くだけでは不十分だ。その日習った単語はもちろんのこと、さらに関連する単語をノートに書き出し、3倍速で語彙数を増やしていってほしい。言うは易く行うは難し。しかし、自助努力を続ければ、次第にタイ語脳が形成されていくこと間違いなし。

ポカをする

最近、ポカをすることが多くなった。出かける前に充電をしたにもかかわらず携帯を忘れてしまったり、大きな携帯トラップをつけているのにカバンの中に入れてある携帯がどうしても見つからなかったり…..。徴収した受講料を入れたポーチを教室に忘れた時は、自分のポカぶりに呆れを越してつい笑ってしまった。

「ポカが多い」の語源を調べると、「囲碁や将棋で不注意から思いもよらない悪手を打ってしまうことを意味する」と書いてある。

一方、「ドジを踏む」という類似表現の語源も調べた。「①鈍遅(鈍くて遅れをとるの転) ②どじくじ(はっきりしないさまの下略) ③昔、相撲で土俵の外に足を踏み出して負けることを<土地を踏む>と言い、そのなまりという説もある。

いずれにせよ、勝負ごとから由来する言葉や表現が多々見られる。だが、これらもいずれは消失して行くであろう。何故ならば若い世代には伝わっていかないからだ。

今日の作文

1.最近、全く夢を見ない。不思議だ。

2.たとえ見たとしても、目が覚めた時にはほとんど覚えていない。

3.正月に「一富士二鷹三茄子」の夢を見ると縁起がいいと言われている。

4.年をとると夢も希望もなくなる。

5.若者がいだく夢にはどんなものがあるか? 直接、聞いてみたい。

対面授業に軍配

昨日、「タイ語中級 土曜日10:30」のクラスに出席されたK氏から興味深い話を聞いた。「オンライン授業だと、有気音と無気音の違いがはっきりと聞き取れません。タイ語の勉強の場合は対面授業に限りますね」と彼は言った。

K氏は音響機器関係の仕事をしておられるので、一般の方達よりも音に対する分析力が鋭い。彼は音の伝達に関して専門的な解説をしてくださったが、それはさておくとして、要するに音は直接、聞いたほうがよいと言うことである。

コロナ禍以降、オンライン授業が盛んになり、タイ人の多くが語学講師をしているが、果たして成果のほどはいかに? タイ語の場合は有気音と無気音の相違を体得しないと話にならない。しかもそれが早ければ早いほど良い。教師から直接、発音指導を受けることが効果的であることを肝に銘じてほしい。

ラグーザ・玉

『ラグーザ・玉』(加地悦子著・NHKブックス 昭和59年)を読んだ。副題は「女流洋画家第一号の生涯」。著者は丁寧なる調べと聞き書きをして、ラグーザ・玉の生涯を見事に書き上げている。

私の本棚には『平凡社 大百科事典 1984)という重くて厄介なものが40年ずっとのさばっている。処分したいと思いつつ、そのままになっているが、せっかくだからこのラグーザ・玉の見出しがあるかどうかを調べたくなった。調べた結果、彼女に関するものはなかった。ただし、お雇い外国人としてイタリアからやって来たラグーザ氏の見出しはあった。その中に、<妻清原玉(1861-1939)を連れてイタリアに帰る>という短いくだりだけが有った。

次にネットではどう書かれているかと思い調べてみると、彼女の評価を貶める記述が一部見られた。そこで思った。大百科事典も、ネットも、一人の人物を正しく捉え、きちんと評価してはいない、と。著者の加地悦子さん自身も「あとがき」で書いておられる。男性が観る女性と、女性が観る女性は、その捉え方において大きく異なるものが有る。

今日の語彙

1.阪神・淡路大震災    2.追悼

3.30年間の苦悩     4.遺族の悲しみ

5.高速道路の崩壊     6.火災の跡地

7.火災保険        8.建物の再建

9.復興         10.義援金

軍配

熊谷の菓匠「中家堂」の銘菓<軍配>を頂戴した。箱を開けると、煎餅と最中が入っていたが、いずれも軍配の形をしていた。包装には軍配の由緒として次なる説明が明記されていた。

「明治初年、中仙道武州熊谷一角に菓子舗中家堂を興した初代店主は、地元熊谷で収穫される良質な風味を生かした瓦煎餅を考案した。店舗が中仙道の一角にあったことから中仙道の「中」の字を軍扇軍配に見立て、縁起の良い形を武州が生んだ関東武士の勝運と相照らして瓦煎餅に「軍配」と銘打ち、商標の登録をした。

たしかに、煎餅にも最中にも「中」という漢字が浮き上がって見える。シンメトリーの形をした「中」。混沌とした世の中である。立派な仲裁役が出来して、問題を少しずつ改善して行ってくれないものであろうか。そう思いながら、昔ながらの香ばしい風味の煎餅をいただく。

骨粗鬆症

昨日の授業で骨粗鬆症の話が出た。タイ人講師が白板に「โรคกระดูกพรุน」と書いてくださったが、「病気の名前は覚えられない」という生徒さんばかり。実は私もそうだ。大まかな病名は覚えているが、専門的になると、必要に応じて調べることになる。

โรค(病)+ กระดูก(骨)+ พรุน(孔だらけ)=骨粗鬆症。 พรุนという単語は虫に食われて穴があいた服等にも使うようだ。ということは、脳の中がスカスカになっていく状態を形容するのにも使えるかもしれない。

骨粗鬆症を予防する対策はいろいろと報じられているが、老化も関係している。次第に衰えて行くのは世の常。頭も然り。だが、積極的なる抵抗は必要だ。毎日、運動をして骨と筋肉を鍛え、そして、時間を有効に使って頭脳を活性化させよう!

今日の翻訳

今年は巳年(ปีมะเส็ง)。よって, 蛇が出て来る文章から出題する。出題元は『タイ日辞典』(冨田竹二郎編纂)である。

๑. หมองูย่อมตายเพราะงู

๒. รู้งูๆปลาๆ

๓. งูเห็นตีนงู ไก่เห็นนมไก่

๔. งูเห็นนมไก่ ไก่เห็นตีนงู

๕. สัญชาติงูมันจะแว้งกัดเมื่อมีโอกาส

๖. งูไม่มีตีนเดินเร็ว กิ้งกือมีตีนมากเดินช้า

ニルギリ紅茶

昨日、茶道仲間と今年初の会合を持ち、二次会は鬼子母神入り口に在る喫茶店へ行った。私はニルギリ紅茶を注文。ダージリン、アッサムに次いで有名な南インド産の銘茶だそうである。ニルギリの意味はタミル語で「青い山」。

もっと知りたくてネットで調べてみると、「12年に一度咲くクリンジの花が山一面に青紫の花を咲かせ、麓から見ると山全体が青く見えることから、ここで採れる紅茶にニルギリ(青い山/青い丘陵)という名前が付いた」、という解説が有った。

ニルギリをタイ語で書くならば「นิลคิริ 」。 นิลรัตน์ は濃紺色の宝石。 นิลの見出し語を『タイ日辞典』(冨田竹二郎編纂)でさらに調べると、 ปลานิล(ティラピア)の説明が添えられていた。この魚(プラーニン)は上皇様が1955年皇太子時代にタイへ贈られた魚としてタイ人から感謝されているが、茶色がかった青黒い魚だそうである。