『日本の歴史をよみなおす』

この間の連休中に、『日本の歴史をよみなおす(全)』(網野善彦著 ちくま学芸文庫 2005年)を読んだ。平易な文章がとてもよかった。この本の中に取り上げられている地方の家へ、<歴女>の好奇心をもって探索したくなった。たとえば、能登の時国家。この家の蔵の中に残っていた文書は貴重な資料であるようだ。
 いずれにせよ、この本を読んで、「高名であると評価が高い歴史学者の定説を鵜呑みにしてはいけない。自分なりに疑って、新たなる考察が必要」という態度が肝心であることがわかった。
 私の郷里の家の斜向かいの家には蔵がある。そこの主が亡くなり、親戚の者が相続したが、やがて売却。購入者はほくほく。何故ならば、蔵の中にはお宝満載。ご先祖は江戸中期に京極の殿様の経理を担当しておられた方であるから、文書がたくさん有ることは推察できる。それが読みとければ、江戸時代の瀬戸内の殷賑がよみがえってくるであろう。