福井駅前にある越前の工芸品を並べた土産店で漆製品の箸や菓子置きを買った。漆の工芸品は鯖江が有名だそうだ。鯖江といえばメガネだと思っていたので、一つ知識が増えた。
関東から参列した元生徒達とは福井で解散し、皆、それぞれのルートで帰って行った。一人だけ、福井から米原まで同じ特急に乗る生徒がいたが、彼は指定席、私は自由席だから、福井駅のホームで別れた。彼は「米原」を、「こめはら」と読んだので、「まいばら」だと教えてあげた。知らない土地の読み方はむずかしいといえばむずかしい。だが、「米原」なら、新幹線も止まるのだから、これは常識の範囲内。
私は、名古屋と福井を「特急しらさぎ」で往復した。米原と名古屋は1時間。昔はよく利用した東海道線だが、新幹線を利用するようになってからは縁遠くなっていた。関ヶ原を通り、大垣へ….。電車にはあまり人が乗っておらず、ゆったりとした時間が味わえた。
だが、名古屋に着くと、もうそこは都会。東京と同じくらい活気が有った。