もの皆、すべて異なれり

「タイ語上級 日曜日13:00」では、昨年まで中学校の社会科教科書を読んでいたが、半分まで進んだところで、この本はしばらく止めることにした。理由は、記述の仕方、もっと具体的に言うと、文章の構成がほとんど同じ様相を呈していること、そして、活字があまりにも小さいので、気分を変えるために、小学校1年生の教科書に戻ってみることにした。
 といっても、最近、市販されている教科書ではなくて、昔の教科書なので、生徒さんにとっては初めてのテキストである。
 これを読みながら、昔の教科書の方が今の教科書よりもすばらしいと思うことが多々ある。第一にレベルが高い。そして、段階を踏んで解説しているから、生徒にとっては非常に分かりやすい。そして、具体的な絵がふんだんに描かれているので、字を読むのが遅い子供も何とかついていけるように工夫されている。
 教科書というものは、改訂すればいいものとは限らない。昔の方が内容的に充実している場合がある。
 昨日は、動植物のことが具体的に紹介されている内容を読んだが、その中に、「もの皆すべて、それぞれに異なります」という文章があった。小学校一年生に教える内容としては、ものすごく深い意味を持つような気がした。
 そして、タイの教科書を読んでいると、必ず強調している点は、「相互扶助の精神」だ。果たして皆が皆、人助けをするか否かは結論づけられないが、毎日、教科書の中で学ぶのは頭に残っていいと思う。