先週、「アジア女性のための生け花教室」を開催した。花材は、ナツハゼ(夏櫨)+姫百合+擬宝珠。華道講師曰く、「ナツハゼは夏に紅葉するので我々の眼を一足早く楽しませてくれます。しかし、山の中に入ってナツハゼの枝を採取してくれる方達が高齢化しているため、今年が最後になるかもしれません」、と。
ネットでナツハゼ(夏櫨)のことを調べると、成長が非常に遅く、したがって実をつけるのに10年から20年もかかることが分かった。まるで人間みたいだ。
御多分にもれず花代も年々、高騰している。山から採取し、東京の花屋に卸されたものが教室に届けられる。当然、流通費も加算されているわけだから、美を追求するにはお金がかかる。それに比して、腕前が一向に上がらないとは……。「~道」と称せられる稽古ごとは終わりが見えないと観念するしかない。