生徒さんから質問が有った。「บัณฑิต(bandit バンディット)の ฑ(トー・モントー)は、何故、<d>の発音になるのですか? banthit(バンティット)じゃないのですか?」 そこで、『タイ日辞典』(冨田竹次郎編纂)の中の「ฑ」の項目を開いて、そこに書いてある解説を生徒さんに示した。それでも納得がいかない様子であった。
「ฑ」 という子音字は不思議な特徴を持っている。一般的には低子音に属するが、単語によっては、中子音となるようである。サンスクリットやパーリ語から由来した単語にのみ使用される故、本家本元の発音に近いようにするために、<d>になることもあるという説を唱えるタイ人もいる。いずれにせよ、この文字を使った単語は非常に少ないから、ケースバイケースで覚えるしかない。